富山大学案内2019
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 今世界は大きく変化しています。皆さんがこれから生き、創る21世紀の社会・世界は、「人工知能と人間力の共生」や「地球から宇宙に広がる真のグローバル化」など、人類にとって夢や希望と不安が交錯する、未知への挑戦の時代です。 このような混沌の時代だからこそ、皆さんがどのように大学を選択し、充実した学生生活を送れるかは、これからの人生に大きな影響を及ぼすことでしょう。同時に、大学、特に国立大学においては、「大学は何のためにあるのか」「学生は大学で何を学び、何を身につけるのか」など、その存在意義や教育成果の本質が厳しく問われています。皆さんも大学も、賢くかつ大胆に、考え行動していくことが求められています。新時代と国立大学 富山大学は、1875年の開学(新川県師範学校発足)から143年の歴史・伝統・実績を重ね、2005年には全国唯一の3国立大学法人再編統合を実現した、大規模総合国立大学です。これまでも基盤的教育・研究活動に加え、アジア地域をはじめ諸外国との交流を通じた「知の東西融合」を理念とし、フロンティア的学術活動に努めてきました。また地域の「知の拠点」として、政財界・産業界・教育界との多様な連携や社会支援活動など、地域に密着した取り組みを積極的に展開してきました。現在は、9学部(人文・人間発達科学・経済・理・工・医・薬・芸術文化・都市デザイン)及び附属病院・和漢医薬学総合研究所など複数の教育研究施設に、約1万名の学生と2,500名余の教職員が集い、新たな発展を目指す改革と努力の歩みを続けています。 2018年4月には、「新学部設置」と「全学教養教育一元化」という、本学の将来に関わる重要な出来事がありました。新学部「都市デザイン学部」は、「未来の街/社会を創造する」という従来の国立大学にはない特色を持ち、本学の多様な教育・研究力を結集する学際的存在として、その動向について学内外より大きな注目・期待が寄せられています。一方「教養教育の一元化」は、これまで3キャンパス別に行われてきた1年次教養教育を、すべて五福1キャンパスのみで行うもので、全学教育カリキュラムの再構築・充実の基盤となる大切な取り組みです。富山大学の沿革と特色 大学は社会に進む前にもう一度、自分自身を見つめなおすことができる時間です。大事なことは「よく学び、よく遊ぶ」ことです。「遊び」とは「心の余裕」とも言い換えることができます。単に公式を丸暗記するのではなく、事の本質を考え、追求するのが大学生です。また学業に加え、課外活動・ボランティア・アルバイトなど様々な経験にも挑み、自分自身の隠れていた可能性を探して下さい。大学教職員は、皆さんの教育・生活の体制・環境の支援に全力で取り組みます。皆さんには、ぜひ富山大学において、自分の力を再発見し、心身を鍛え、夢に向かい充実した学生生活を送っていただきたいと願っています。大学での自己発見と自己啓発「よく学び、よく遊ぶ」 富山大学の位置する富山県は、歴史・伝統に育まれた「薬都」「ものづくり・産業県」「教育県」として知られています。地理的には関東、関西、中京圏からほぼ等距離にあり、富山育ちの多くの国際企業が全国・世界規模で活動を展開しています。また富山には、3,000メートル級の立山連峰から深さ1,000メートルの富山湾まで、高低差4,000メートルの壮大で美しい景観と日本一の水資源があります。恵まれた自然・生活環境は他の地域とは明らかに別格で、富山でなければ体験できない魅力に溢れています。富山で暮らし学ぶ時間、あなたの人生にとっても素晴らしい宝になると確信します。 来春の入学式で多くの皆さんとお会いできることを楽しみにしています。富山の魅力「自然力」「歴史力」「生活力」富山大学長受験生の皆さんへ01

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