富山大学人文学部案内2018
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18●卒業論文に採り上げられた研究テーマ例鈴木 信昭(すずき のぶあき)教授教育研究分野/国際文化論 私が在籍した国際文化論コースは、環日本海諸地域(日本、中国、韓国・朝鮮、ロシア)およびアメリカの文化を学ぶことができます。その中で、私は中国に交換留学していたこともあり、中国の文化や風習を体験し、日本と中国の価値観の違いについて深く学ぶことができました。 出身地である北海道に貢献できるような仕事をしたいと考え、今の会社を希望しました。海外事業や国際協力に携わりたいという気持ちもありましたので、現在出向先で国際協力事業に携わっていることは、夢が叶ったと言えます。と言えば聞こえは良いですが、ビールが好きだというだけで各ビールメーカーも志望していたことは、内緒です。(笑) 人文学部では、海外の協定大学との交換留学制度や、ゼミ等で外国人留学生と意見交換する機会が多いことなど異文化理解・異文化交流に関するカリキュラムが充実しているのが、大きな魅力です。仕事をしていく中で、様々な国の人と価値観の相違や日本との仕事の仕方の違いに戸惑うことが多々あります。そんな時、在籍中に外国人留学生との交流や1年半の中国留学を通じて、多種多様な考え方があることを知るとともに、広い視野を身につけることができたため、うまく付き合っていくことができていると感じます。 富山大学人文学部では、人文学諸分野に知的関心を持つ学生、日本や近隣の国々・地域の文化・歴史・思想に関心を持ち、異文化間の関係や交流を学び、地域社会や国際社会に貢献しようと考えている学生を求めています。 本コースでは、日本、中国、朝鮮、ロシア、米国などの国々や地域について、歴史・思想・文学・宗教などを多様な分野の研究手法を用いて、異文化間の相互理解や交流について学びます。 7人の教員による共同教育体制をとっているため、複数の国々や地域の文化を複合的に学べると同時に、幅広い視野と国際感覚を身につけることができるのが魅力です。また、日本語・中国語・朝鮮語・ロシア語・英語を複数履修しなければならないため、多言語を学びながら、異文化コミュニケーション能力を身につけることができます。 このコースで、学生にはぜひ柔軟な思考力、幅広い視野と国際感覚を身につけてほしいと考えています。そして、日本と近隣の国々との問題については、常に歴史や文化など複合的側面から思考する習慣も身につけてほしい。柔軟な異文化コミュニケーション能力を持つことで、国際的に活躍できる人材へと成長してください。絶対負けないと思えるくらい、打ち込めるものを見つけよう。柔軟な思考力、幅広い視野と国際感覚を身につけよう。大井 陽平(おおい ようへい)さん北海道電力株式会社 2009年卒業「外国人から見た幕末・明治期の日本の子ども」「日露戦争における日本人の戦争捕虜観 ̶日本側のロシア人捕虜の処遇を中心にして̶」「上海の日本人居留民生活の変化̶第二次海事変以降を中心に̶」「少女の友・中原淳一 ̶『少女の友』読者投稿欄から̶」「戦争責任論の形成過程 1945-1954年 ̶国民の戦争責任観を中心に̶」「『昭和天皇独白録』に関する一考察」「朝鮮戦争における朝鮮民主主義人民共和国政府によるソウル 統治のあり方̶1950年6月から9月の第一次統治について̶」「ムーミンに見るトーベ・ヤンソンの思想̶教育との関わりから̶」「『AKIRA』と未来を夢見る廃墟都市」「アンパンマンの原点 ̶『十二の真珠』にみるやなせたかしのメッセージ」富山大学 人文学部案内 2018Professor's Voice教員からのメッセージOB・OGVoice卒業生からのメッセージ

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