富山大学医学部 学部案内2017
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富山大学医学部の歴史 本学医学部は,300年の「富山のくすり」の歴史を背景に,富山県民の強い要望により昭和50年(1975年)に北アルプスを一望できる丘陵に富山医科薬科大学として創設されました。創設時より,薬学部と和漢薬研究所(現和漢医薬学総合研究所)と密接に連携し,東西医学の統合を目的とする特徴ある大学です。その建学理念は,「里仁為美」(仁におるを美となす)(論語より)であり,「仁愛の精神をもった医療人育成」を目指しています。平成17年(2005年)10月の3大学統合により富山大学医学部となりましたがこの精神は脈々と受け継がれております。平成28年11月には,富山医薬大創設40周年記念事業が行われます。医学部の教育と研究 医学科は6年,看護学科は4年の一貫教育を行っています。1年次に医学部(医学科・看護学科)と薬学部(薬学科・創薬科学科)の学生がいっしょに学修する「医療学入門」や「立山合宿研修」を開講し,医療人となるためのオリエンテーションを実施しています。また,2年次に「和漢医薬学入門」を開講し,伝統的な東洋医学を早期に学べる特徴のあるカリキュラムも用意しています。東洋医学と西洋医学の先端的医学知識を身につけた意欲的な学生の育成を行っています。 臨床においては,地域医療に貢献できる人材育成に加え,新専門医制度に対応した専門医養成,専門看護師養成に力を入れております。また,国際性を身につけるための教育にも力を注いでいます。在学中からニュージーランド語学研修,米国,英国,オーストラリア,マレーシアなどで研修できる制度を設けています。韓国の忠南大学から医学生の臨床実習も受け入れています。医学科では,平成27年度医学教育における分野別認証評価(国際認証)を受審し,将来,海外で活躍できる医師育成の体制も整備されました。 研究面においては,生命科学分野で世界トップレベルの研究を展開し,脳神経科学領域でも,世界から注目される研究成果を次々に発表しています。大学院においては,特徴ある東西医学融合研究に魅せられて,海外から多くの学生が本学に留学し,国際研究交流も活発に進んでいます。入学定員 医学科の募集人員は,一般入試80名,富山県内の高等学校出身者を対象とした推薦入試「地域枠」15名以内及び医師免許取得後,一定期間富山県内で診療に従事することを要件とした自己推薦入試「特別枠」10名以内です。看護学科の募集人員は,一般入試60名及び推薦入試20名です。この他に,帰国生徒入試(医学科・看護学科),社会人入試(看護学科)及び私費外国人留学生入試(医学科・看護学科)がそれぞれ若干名となっています。また,編入学として,医学科学士入学(第2年次編入学)の5名及び看護学科第3年次編入学の10名があります。 大学院の募集人員は,医科学専攻(修士課程)15名,看護学専攻(博士前期課程)16名,生命・臨床医学専攻(博士課程)18名,東西統合医学専攻(博士課程)7名,認知・情動脳科学専攻(博士課程)9名及び看護学専攻(博士後期課程)3名です。 富山県には,四季折々の変化に富む,急流の河川を有する豊穣の平野があり,3000m級の北アルプスから水深1000mに落ち込む富山湾があります。この素晴らしい自然環境の下,勉学,課外活動と青春を謳歌してはいかがでしょうか。医学部では,「東西の知」の基礎をしっかり身につけ,「自愛の精神」を培う医療人教育を提供したいと思います。皆さんと杉谷キャンパスでお会いできることを楽しみにしております。2「東西の知」を育み「自愛の精神」を培う医療人教育を実践します医学部長 北 島  勲

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