富山大学薬学部 学部案内2017
21/24

 私は本学部創薬科学科を卒業後、同大学院へ進学しました。私が薬学部を志望した理由は、薬が有効性や副作用を示すしくみを学び、将来、安全な薬創りに携わりたいと思ったからです。大学院生時代、私は薬の有効作用と副作用を決定付ける要因となりうる、薬を運ぶ分子について独自の研究課題に取り組みました。 富山大学薬学部では、有機化学、薬理学、和漢医薬学など様々な分野について学ぶことができ、大学での研究活動や現在の仕事にもその知識が活かされています。さらに、学部4年生の時に受講した“製薬企業と創薬”という講義では、現在製薬企業にて活躍されている方の話を聞くことができます。製薬会社には、新薬候補を創造する研究職、臨床試験に携わる開発職、医薬品適正使用のための情報を医療従事者に提供するMR職など様々な職種があり、この講義は将来私がやりたい仕事を考える上で大変貴重なものとなりました。製薬企業の多種多様な職種の中で、修士取得後私は、縁あって製薬会社の研究職に従事しています。本大学で学んだ知識や経験を活かし、今後も安全な薬創りに挑戦していきたいと思っています。冨瀬 彩加H24卒業・H26修士 就職率は毎年ほぼ100%(進学者を除く)で、全国各地の製薬企業、病院、薬局、大学、研究所、行政機関など、様々な分野へ進出しています。 平成25〜27年度卒業の創薬科学科生は94%が大学院に進学しています。大学院博士前期課程修了者は58%が製薬関連企業へ就職し、17%が博士後期課程に進学しています。 平成25〜27年度卒業の薬学科生は39%が病院薬剤師、38%が薬局薬剤師、8%が企業へ就職しています。博士課程には3%が進学しています。20【製薬関連企業】 アストラゼネカ、大塚製薬、小野薬品工業、キッセイ薬品、杏林製薬、興和、JT、塩野義製薬、大正製薬、大日本住友製薬、中外製薬、ツムラ、持田製薬、救急薬品工業、廣貫堂、十全化学、テイカ製薬、富山化学工業、日医工、富士化学工業 等【進学】 富山大学大学院、東北大学大学院、京都大学大学院、大阪大学大学院、名古屋大学大学院、金沢大学大学院、和歌山県立医科大学大学院 等【病院】 金沢大学附属病院、福井大学医学部附属病院、筑波大学附属病院、新潟市民病院、福岡大学病院、長岡赤十字病院、山梨大学医学部付属病院、浜松医科大学医学部附属病院、熊本大学医学部付属病院、富山赤十字病院、高山赤十字病院、前橋赤十字病院、福井赤十字病院 等【薬局・薬店】 調剤薬局、ドラッグストア 等【公務員】 各自治体職員主な進路進 路     アフタースクール     アフタースクール富山流「くすりのスペシャリスト」へのインタビュー 富山流「くすりのスペシャリスト」たちの 未来薬学科を卒業するとさらに薬学部を卒業すると薬学部を卒業すると取得が有利になる資格・毒物劇物取扱責任者 ・甲種危険物取扱者受験資格・食品衛生管理者 ・食品衛生監視員受験資格・薬剤師国家試験受験資格私は、大学卒業後、病院薬剤師として勤務しています。病院では、医師や看護師、栄養士など多くの医療スタッフがチームとなり、日々患者さんと向き合っています。その中で、薬剤師は患者さん一人一人に合った薬物治療が行われるように、薬の飲み合わせや副作用などあらゆる管理を任されています。私が病院薬剤師を志したきっかけは、5年次に行われた実務実習と南カリフォルニア大学臨床薬学研修でした。実際の現場では、多種の薬を飲んでいる患者さんの飲み合わせを確認し、医師へお薬の減薬を提案したり、副作用の多い難しい薬の投与法を薬剤師が中心となって検討する姿をみることができました。多くのお薬を扱う病院では、あらゆる場面で薬剤師の力が求められており、医療スタッフや患者さんに信頼され活躍している薬剤師の姿に、私は強く憧れを抱くとともに、その姿に将来目標とすべき薬剤師像を見出しました。そして現在、少しでもその薬剤師像に近づけるように、日々勉強し続けています。薬学部の講義には、医学部の学生と合同で行う講義があり、チーム医療を行う上で大切なコミュニケーション力や、実際に薬剤師に求められる知識を学ぶことができます。また、講義や調剤を通して、漢方薬に関しても学ぶことができます。このように、富山大学は幅広い知識と技能を身につけ、薬剤師という仕事に更なる夢を抱くことができる大学です。ぜひ本学で、薬剤師になるための第一歩を歩んでください。下川 頌子H27卒業

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る