大学院医学薬学研究部(医学)浜崎准教授らのグループが魚を食べると「抑うつ状態」になりにくいことをエコチル調査にて検証

 大学院医学薬学研究部(医学)浜崎 景准教授らのグループは、妊娠期に魚をあまり摂取していない群とくらべ、多く摂取している群のほうが「抑うつ状態」の人が少ないことを明らかにしました。
 これまで、魚に多く含まれるDHAやEPAを摂取すると、うつになりにくいということが言われてきました。女性の場合、妊娠中や出産後は、「気分が落ち込んで何もしたくない」いわゆる「抑うつ状態」になる方も多くおられます。そこでこの度、エコチル調査に参加されているお母さん約7万5千人と、その旦那さん約4万人について、魚を食べる量と「抑うつ状態」との関連を調べました。
 その結果、妊娠期に魚をあまり摂取していない群よりも多く摂取している群のほうが「抑うつ状態」にある人が少ないこと、また、魚から摂取するDHA・EPA類との関連も同様の傾向があることを明らかにしました。妊娠期における魚を食べる量と抑うつ状態に関する検証を、約7万5千人で行ったのは世界で初めてであり、画期的な結果です。
 この研究成果12月15日付けの精神医学専門誌「Journal of Psychiatric Research」論文名:Dietary intake of fish and n-3 polyunsaturated fatty acids and risks of perinatal depression: The Japan Environment and Children's Study (JECS) のオンライン版に掲載されました。

プレスリリース [PDF, 704KB]