抗肥満作用のある漢方薬、防風通聖散の腸内細菌を介した糖代謝改善作用を解明

 富山大学学術研究部医学系第一内科の戸邉一之教授、藤坂志帆助教らの研究グループは、肥満や便秘に用いられてきた漢方薬、防風通聖散が腸内細菌叢を変化させ、善玉菌といわれるアカマンシアを増加させることで腸管のバリア機能を高めて血糖値が改善することを見出しました。
 防風通聖散で肥満が改善する機序は不明な点が多かったのですが、本研究はこれまで臨床で用いられてきた防風通聖散の腸内細菌を介した代謝改善作用という新たなメカニズムを示したものです。肥満や2型糖尿病の新しい治療方法の開発につながることが期待されます。
 この研究成果に関する論文は、2020年3月26日付けでScientific Reports誌に掲載されました。

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