富山県内の児童約13,000名の調査から、ネット依存やオンラインの危険行動は利用時間が長いほど高率になることを解明

富山大学地域連携推進機構地域医療保健支援部門 山田正明助教、関根道和教授らは、富山県内の児童13,092人を対象にインターネット(以下、ネット)利用を調査し、ネット依存やオンラインの危険行動は利用時間が長いほど高率になることを解明しました。

まず、ネット依存は全体で4.2%でした。危険行動については、課金の経験が21.6%、動画投稿が6.6%、けんかなどの人間関係のトラブルが5.2%、ネット上で知り合った知らない人と会った経験が2.4%でした。

次に、平日のネット利用時間とネット依存、危険行動との関係を調査しました。ネット依存は平日4時間以上の群において、4時間未満に比べ17.6%と非常に高率でした。危険行動では、課金や動画投稿、人間関係のトラブルは2時間以上の群で高率でした。

ネット依存に対しては、ネット利用時間と運動不足、遅い就寝時間といった児童自身の生活習慣と強い関連を示しましたが、それらの要因を調整しても、「現実社会で友人がいない」、「家庭でのルールがない」、「親子の会話がない」といった項目も関連を示しました。

今回、小学生においてもネット依存や危険行動は稀ではないことがわかりました。コロナ禍の影響もあり、ネットは欠かせないものとなっていますが、今一度、家庭内で使用時間や使用方法について、子どもと話し合う必要があります。

この研究成果は令和2年8月8日に疫学の国際誌、Journal of Epidemiologyに早期オンライン掲載されました。

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