山岳警備隊による特別講演会を開催

 富山大学杉谷キャンパスでは、2016年12月6日、岐阜県警察山岳警備隊飛騨方面隊長・谷口光洋氏による講演会「私と山岳警備隊―遭難現場報告」を開催しました。
 登山者数の増加により、登山における事故が多発している昨今、登山事故やその対応に関わる山岳警備隊の現状を知り、事故防止や事故発生時の対応を学ぶことを目的とした本講演会には、富山大学山岳部やワンダーフォーゲル部の学生、教職員など、約70名が参加しました。
 谷口氏は、40年間に及ぶ山岳警備隊の活動の中で経験した遭難事故の実例を挙げながら、登山届提出の重要性、ヘルメットの着用、携帯電話のバッテリー切れに対する注意など、事故防止への心構えや事故発生時の対応が生死を左右すると力説し、参加者は、実体験に基づく話に終始熱心に耳を傾けていました。
 講演の後、医学・薬学系キャンパスの参加者ならではの医療人としての視点からの質問が挙がるなど、活発に意見が交わされました。また、参加した山岳部の学生は「命を賭して登山者の安全を守ってくださる方がいることを改めて実感した。これからは万全な準備と油断を排し、一層安全な登山を心掛けたい」と登山への緊張感を高めました。
 富山大学では、今後も同様の講演会を開催し、登山者の事故防止に努めてまいります。

  • 講演する谷口氏講演する谷口氏
  • 参加者からの質問に答える谷口氏参加者からの質問に答える谷口氏