新しい富山大学を創る年(2016年 年頭挨拶)

 明けましておめでとうございます。本日は新春のお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。2015年から2016年へと年が変わり、本年が皆様にとって幸多い、充実の年となることを願っております。また、日頃より皆様が取り組んでおられる現場でのお仕事、ご苦労に改めて敬意を表し、御礼を申し上げます。
 さて富山大学は、昨年10月に再編統合10周年を数え、今年4月からは第3期中期目標期間の開始という節目の時を迎えています。新たな発展を目指す新春の挨拶として、初めに10周年記念式典の際に学外に向け発信した式辞の一部を読ませていただきます。

 『この10年間は“一つの大学としての基盤を創り上げる”10年でありました。この間も、世界は急激なスピードで変化を続けています。10年前と比べ、世界の様相は全く異なるものとなり、科学技術や情報通信技術の目覚ましい進歩によって、次々に新しいイノベーションが生み出され、人々の生活を豊かなものとなり、便利さは大きく広がっています。その一方で、世界では、国際紛争や難民問題が勃発し、環境問題が深刻化するなど、地球規模での課題が避けられない現実として私たちの目の前に突き付けられています。我が国においても、急速な少子高齢化、震災からの復興、グローバル化に伴う競争激化など、難しい課題が山積しています。
 このような時代の中、国立大学は、その財産である知的資源を最大限に生かし、それぞれの強み・特色をもって「社会変革のエンジン」としての役割を果たし、課題の解決と地域社会の発展、そして世界の発展に貢献していくことが問われています。おりしも統合10周年を迎えた本年は、第2期中期目標期間の最終年度でもあります。本学においても、来年度からの第3期中期目標期間に向けて、大学改革推進本部を中心に改革への動きを加速しております。教養教育改革、教育研究組織の見直し・整備を進めながら、本学の強みである生命科学及び自然科学分野で世界レベルの先端的研究を推進するとともに、地域活性化の中核的拠点として、県内自治体、地元企業との連携から新機軸を打ち出し、より一層地域社会の活性化に寄与していく所存です。
大学の不変的な使命は“ひと”を育てることであります。今、この混沌の時代だからこそ、“ひと”を育てる教育の力を発揮せねばなりません。富山大学は、未来に向けて、これまで育んできた伝統を見つめ直し、守るべきものは守り、伸ばすべきものは伸ばし、新領域を生み出す挑戦力をもって、さらなる飛躍を目指し、努力を重ねて参ります。』(富山大学統合10周年記念式典式辞より抜粋)

 以上は学外に向けたメッセージではありますが、学内の教職員にとっても相通じる内容であります。我々は、課題となっている取り組みについて、学内外に見える形で速やかに実現していく責務を果たさねばなりません。活動推進の指標として、本年および第3期中期計画期間早期に実現を目指す具体的目標を3点挙げます。

① 昨年認定され、多様な課題を包括する「COC+」の目標実現に向け、その活動を着実に推進する。
② 大学における教学評価の一つの基準となる「世界大学ランキング」について、トップ500校以内に入る。
③ 教職員・組織の客観的力量評価のため、全学IR システムの速やかな整備、導入を図る。

 富山大学発展のため、皆様と知恵を出し合い、対話を重ねながら、前を向いて進みましょう。社会にとって、難しい課題が山積する今の時代だからこそ、経済優先のショートタームな考え方ではなく、未来を支える知的人材を育成することが肝要であるという考え方こそが真の豊かさをもたらすものであると考えます。教職員の皆さんには、各々の役割は異なっていても、富山大学で働く者として、高等教育の一翼を担う者として何を為すべきかを考え、行動し、責務を果たし、貢献していただけることを願っています。
 本年もどうぞよろしくお願い致します。
 最後に、皆様のご多幸とご発展を重ねて願い、年頭のご挨拶といたします。

2016年1月4日
富山大学長 遠藤 俊郎