2023年卒業・修了者 採用担当者の皆さまへ
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121  2021年7月~8月に「2022年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動等に関するアンケート調査」を実施し、395団体から回答(回答率約31%)を得た。 2  回答があった団体のうち、加盟企業等へ要請事項を「周知した」とする団体は約64%であった。「今後周知する予定」とする団体と合わせると、約77%が周知済み又は周知予定であった。 3  回答があった団体のうち、就職・採用活動日程の「ルールは必要であり、現在の開始時期がよい」とする団体は約62%であった。4  2021年7月~8月に「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査」を実施し、6,591名から回答を得た。5  2021年8月に「令和3年度就職・採用活動に関する調査(大学等)」を実施し、1,012校から回答を得た。6  2021年8月に「令和3年度就職・採用活動に関する調査(企業)」を実施し、684社から回答を得た。7  学生向け調査においては、「ウェブ等のみでの参加」及び「対面とウェブ等の両方での参加」の合計が、企業説明会・セミナー等では88.5%、採用面接では87.2%となっている。8  学生向け調査において、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響でエントリーシートの受付が中止になった企業が1社以上あったと回答した者は6.5%(昨年度調査では24.6%)、採用面接が中止になった企業が1社以上あったと回答した者は2.7%(同19.2%)であった。(2) また、2021年度卒業・修了予定者の就職・採用活動について、学生4、大学等5、企業6向けのアンケート調査を実施し、直近の就職・採用活動の実態把握を行った。2021年度卒業・修了予定者の就職・採用活動は、2020年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中での活動となり、対面ではなく、ウェブを活用したオンラインでの企業説明会や採用面接等が実施されている7。ウェブの活用は、学生の費用・時間・心身面での負担が軽減されるほか、地方在住の学生も説明会・採用面接等に参加しやすくなり、学生間における機会の均等が図られるなどのメリットがある一方で、通信回線が不安定で、説明会や面接の途中で音声・映像が途切れるなどの課題もみられた。全体としては、ウェブの活用の定着もあり、新型コロナウイルス感染症の影響による就職・採用活動の大きな混乱はみられなかったと考えられる8。 1.経緯 我が国の持続的な発展のためには、若者の人材育成が必要不可欠であり、学生が学業に専念し、安心して就職活動に取り組める環境をつくることが重要である。  学生の就職・採用活動日程については、2017年まで①日本経済団体連合会(以下「経団連」という。)による「採用選考に関する指針」の策定、②就職問題懇談会による「申合せ」、③関係省庁(内閣官房、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省)による経済団体等への「要請」というプロセスにより毎年度定められてきたが、2018年10月、経団連は今後「採用選考に関する指針」を策定しない方針を表明した。  以来、政府において、学生が学修時間等を確保しながら安心して就職活動に取り組むことができるよう、毎年度、関係省庁連絡会議を開催し、当該年度の大学2年次に属する学生等の「就職・採用活動日程に関する考え方」をとりまとめ、就活・採用活動日程を決定することとした。  昨年10月には、本連絡会議において、2022年度(2023年3月)に卒業・修了予定の学生の就職・採用活動日程を次のとおりとりまとめ、本年3月、関係省庁より経済団体等に対しその遵守等を要請した。 2.就職・採用活動の現状と分析(1) 2022年度卒業・修了予定者の就職・採用活動に関する要請の周知状況等について、経済団体に対するフォローアップのためのアンケート調査1を実施した。その結果、就職・採用活動に関する要請の周知状況については、回答があった団体の中では、加盟企業等に周知を行った団体が多数を占めた2。また、就職・採用活動日程については、回答があった団体の中では、就職・採用活動日程の「ルールは必要であり、現在の開始時期がよい」とする団体が多数を占めており3、その理由として「早期化に対 する一定の抑止効果が期待できる」、「大企業の後に採用活動が本格化する中小企業にとっては、ルールにより採用活動の長期化が防止されている」といった趣旨の意見がみられ、ルールには一定の意義があると考えられている。・ 広報活動開始   :卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降・ 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降・ 正式な内定日   :卒業・修了年度の10月1日以降令和3年11月29日就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議2023年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方

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