富山大学芸術文化学部 学部案内2017
3/32

皆さんは、芸術文化の果たす役割について、どのようにお考えでしょうか。富山大学芸術文化学部では、「創造的な制作や企画をとおして、人々の生活や社会を「豊か」にするための共有できる価値を創りだすこと」だと考えています。そしてこのような社会とつながる役割を具体的に実現するために、創造力、技術力、企画力、デザイン力、実践力を総合的に高める教育を目指しています。しかし私たちは、こうした「創り手」側の技術だけでなく、つくられた物を介して価値を共有できる「使い手」側の役割も大切だと考えています。また、芸術の成果を広く社会へ発信し、地域に活力を与える「つなぎ手」も欠かすことができません。この「創り手」「使い手」「つなぎ手」の育成のために、芸術文化学部は特色ある3つの教育体制を整えています。その1つ目は横断的教育です。所属するコースの専門を超えて、多彩な教員の専門授業を履修できる仕組みをつくることで、刺激と発想の源泉を幅広いものにするとともに、他コースの学生との人間関係も深め、境界領域で創作する場合の広い視野と多角的な思考力を身につけることを目指しています。2つ目は地域のキャンパス化です。富山に根ざした芸術・文化・産業は、地域の「材料・技術・人」の中に色濃く引き継がれています。地域を教育研究フィールドとしてキャンパスを拡張して、これらの資産と連携しながら「これから」の作品、製品、企画等を生み出す実践的な能力と社会性を身につける仕組みです。3つ目は作品や制作知識の可視化です。学内には、学生作品や歴史的な秀作・創作に必要な技術や材料を解説する資料を数多く常設展示し、見て触れて、あるいは使うことによって疑問にこたえる学習環境を整えています。芸術文化学部で、皆さんにこのような特色ある教育環境に身をおいて個性に応じた生きがい、やり甲斐、自身の存在の意味の具体性を実感して欲しいと考えています。01

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る