富山大学経済学部案内2021
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 経済学科では、社会でどのような経済現象が生じているのかを明らかにする実証的な視点と、社会がどうあるべきかを考察する規範的な視点を基本に、日本経済から世界経済までの幅広い視野を持つ経済学的な論理的思考力を習得できます。■学科概要経済学科Economics社会経済システム国際・地域公共政策ファイナンス経済学科長 金 奉吉 経済学は社会科学の一領域であり、世界の出来事を経済の視点で理論的、実証的、歴史的に分析・解釈し、問題を解決していく学問体系です。簡単に言えば、少子高齢化の進展、環境問題の深刻化と持続可能な発展、所得格差問題、為替レートの動きと輸出入への影響、さらに、情報通信技術の進歩と第4次産業革命など国内外で起きる経済・社会問題の解決を探る分野であります。  また、最近隣接社会科学から経済学の研究方法を吸収しようとする動きが活発化しています。経済学が果たす役割は無限に広がっており、経済学が社会科学の機関車(engine)としてほかの学問分野にも大きな影響を与えています。経済学が社会科学分野の女王(queen)として評価され、さらに社会科学分野で唯一ノーベル賞が授与される学問分野でもあります。  経済学科では基礎から応用までの理論系の科目、制度や歴史を視点とする科目、経済データを統計学的に分析する科目、各国・地域や特定の問題に焦点を当てた科目など様々な切り口から経済を勉強する事が出来ます。私たちは、教養を身につけてもらうとともに、経済学の入門や基礎をしっかりと教える体系的なカリキュラムと充実した少人数教育の体制を整えています。Message●コース制についてはP.8へ 経済学は世界の情勢を経済の視点から適時かつ的確に分析するための不可欠な分野であり、そのため、公務員試験のみならず、ビジネスパーソンが取得を目指す、公認会計士、中小企業診断士、証券アナリストなど重要な資格試験において必須科目となっています。それでは経済学科でどんなことが学べるのでしょうか?  経済学科で学ぶことのできる科目について説明します。現実の経済はとても複雑ですので、分析対象を簡素化することで見えてくる基本的な仕組みを、ミクロ経済学とマクロ経済学で学びます。前者は消費者や企業など経済主体について個々の経済活動を解明しようとする学問であり、後者は一国経済全体の経済状態をGDPや失業率、金利などで捉えようとする学問です。これらの基礎的な経済理論を学ぶと一気に勉強できる科目が広がります。金融論、財政学、国際経済学、開発経済学、環境経済学、地域経済論、社会政策などを学ぶことができます。また、事実的な内容に力点を置いた、日本産業論、中国経済論、アジア経済論、世界経済論などで、日本と近隣諸国・地域との経済関係を系統的に学ぶことができます。さらに、経済データを使いこなす為に、統計学や計量経済学を勉強できます。これら以外にも、日本経済史や西洋経済史、政治経済学、社会学関係の科目など幅広く学ぶことができます。  経済学科では以上の科目の講義以外に、自分の考えや意見を論理的に、そして説得力をもって話したりすることを身に付けるための充実した少人数のゼミナール形式の授業も提供しています。また、英語の文献を読解する講義や英語での講義も開講してます。経済学科で学ぶ学生には日本と世界のビジネス業界を始め多くの分野で貢献できる人材をめざしてほしいと思います。Department学科紹介05

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