富山大学人間発達科学部案内2021
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Reframing!リフレーミング・プロジェクトProject●部局間交流協定締結校について 本学部は、海外の大学の学部と部局間交流協定を結んで本学部の学生が短期で訪問研修を行ったり、留学生の受け入れを行ったりしています。ウダヤナ大学文学文化学部/ビナ・ヌサンタラ大学人文学部(インドネシア)、コンケン大学教育学部(タイ)、ライデン大学人文学部(オランダ)、マドリッド自治大学等教育学部(スペイン)、ウラジオストク/ヴァリスキー海事国立大学(ロシア)。●ライデン大学(オランダ・ライデン)との交流 人間発達科学部では、2016年にオランダ・ライデン大学人文学部と学部間交流協定を締結しました。ライデン大学は世界ではじめて「日本学科」を設けたことでも知られ、その研究力は世界トップクラスです。協定に基づき、2017年度から毎年15名程度の学生が富山を訪れ、富山大学で日本語と日本文化、そして富山について学んでいます。人間発達科学部の学生にも、年間最大5名まで正規留学の途が開かれています。●海外語学研修 アメリカ合衆国における大学間交流締結校であるマーレイ州立大学、ハワイ大学マウイカレッジ、チャールストンカレッジには、本学部からも毎年多くの学生が留学(短期・長期)を行い、語学力の向上や異文化に触れる体験を通して見聞を深めています。●参加学生の感想(令和元年度地域スポーツコース2年・河口尚希) 私は今回、マーレイ州立大学短期語学研修に参加しました。約1か月の間、日常生活や授業がほとんど英語である環境に身を置き、多国籍なクラスの中で授業を受けたり、様々なアクティビティに参加したりといった充実した日々を送ることができました。授業はすべてが英語で行われ、それに加えて様々な国の人の意見を聞くことができるので英語の上達にもとても良い授業でしたが、それだけではなく考え方などを学ぶことも多い授業でした。また、授業だけではなく授業以外の放課後や休日に同年代の学生と関わることも多く、そのような場面においても英語を使い、上達させるという機会が多くあったように思います。様々な現地の学生や先生と関わる中で英語の面においても人間性の面においても大きく進歩できた1か月間であったと感じています。 多くの多国籍の友人も作ることができ、今でも連絡を取っています。日本では経験することのできないとても充実した1か月間を送ることができた留学であったと思います。 2019年10月には、学校教育・環境社会デザイン・地域スポーツコースの学生など6名の学生と学部教員3名が学科やコースの枠を超えたグループを組み、ライデン大学を訪問しました。訪問の際には、ライデン大学日本学科の学生とのジョイント・セッションを実施し、互いの大学や地域、国の様相や文化などについて情報交換しながら交流を図りました。さらに、ライデン大学生のコーディネートにより小学校を訪問し、授業の見学や教員・児童との意見交換も実現しました。 その他にも、ライデンやアムステルダム、ハーグ、ユトレヒトといった歴史と伝統のある都市を中心に、芸術・文化・スポーツ等に直に触れる機会を得ました。現地では、各コースの学びを深めつつ、帰国後も学科・コースを横断して多角的な視野で意見交換を行うことができました。今後も、年1回程度こうした研修を続けていく予定です。●参加学生の感想(令和元年度学校教育コース3年・小林知可) ライデン研修は、私の価値観を揺るがす貴重な経験となりました。特に印象的だったアンネフランクハウスやアンネが実際に移送されたヴェステルボルク収容所訪問では、アンネがどんな場所で、どんな思いで日記を書き続けたのかを知り、考えたことで、当時の人々の思いや痛みを語り継ぐ大切さを感じました。また、現地小学校訪問では、日本とは大きく異なる学校文化が息づいていることに驚き、国内外の教育に目を向け、よりよい学校や教師のあり方を吟味し続ける重要性を学びました。今後は、研修を通して得たそれらの多くの学びを子どもたちのために活かしながら、共に学び続けることができる教師になりたいと思っています。●マドリッド自治大学等訪問研修(スペイン・マドリッド) 平成22年度より毎年、図画工作科教育論を受講した学生を中心に参加希望者を募って、マドリッド自治大学等訪問研修を行っています。 昨年度は、本学部から5名の学生が参加し、教育学部の3年次学生と共に美術の授業を受講したり、折り紙のワークショップを開催して、日本の伝統文化に触れてもらったりしました。また、現地の公立小学校を訪問して、全部で4つの学年の児童を対象に、図画工作科のワークショップを英語を使って行いました。この他にも現地の日本人学校を訪問したり、プラド美術館などの世界的な美術館を見学し、セゴビアやトレドなどの世界遺産を訪れて充実した訪問研修になりました。●参加学生の感想(平成30年度学校教育コース3年・杉本 愛華) まず、たくさんの材料を準備していただいたアルデバラン学校に感謝しなければならないなと感じている。自分自身が持っていった材料だけでは到底足りなかった。教師になった時には、子どもたちが自由に思ったように並べられるように、できるだけたくさんの材料を用意しなければならないなと感じた。また、前で実際にやっている様子を子どもたちに見せることは、子どもたちが活動にすっと移ることができるためにも、重要な手立てだなというふうに感じた。 授業に関しては、一年生ということもあって、「見てみて!」「写真撮って!」などとアピールしてくる子どもたちがたくさんいて、子どもの姿は国を超えても変わらないなとまず思った。途中に鑑賞の時間を設けることで、子どもたちが他の活動の良さを取り入れている様子も見受けられたし、最後の鑑賞の時間には、自分なりの言葉で、他の人の活動の良さを伝えている姿が見受けられたので、やはり表現活動の中に、鑑賞は必ず取り入れるべきだなというふうに感じた。●コンケン大学等訪問研修(タイ・バンコク等) 富山大学と部局間交流の関係にあるタイ北部のコンケン大学に、発達福祉コースの特別支援教育や幼児教育を学ぶ学生を中心に約2年に1度、研修旅行をしています。大学生同士の文化交流会のほか、大学附属の幼稚園、小学校、中学校、自閉症センターを訪問し、タイの保育・教育に直に触れたり、タイの子どもたちに日本の伝統遊びを教えたりしています。コンケンだけでなく経由地のバンコクにも滞在し、世界遺産である王宮やアユタヤ遺跡を巡ったり、トムヤンクンやマンゴーなどのタイの食文化に触れたりと、大学生の時にしかできない経験ができる充実した研修旅行です。社会人になる上で世界の中の日本事情や日本の教育を大局的に見ることのできるとても貴重な機会です。●参加学生の感想(平成29年度発達福祉コース2年・川合美希) 私たちは八月に、タイ王国に六日間の短期研修に行ってきました。前半の三日間はコンケーンで研修を行いました。コンケーン大学の日本語学部の学生とお互い自国の伝統的なあそびについて紹介しあったり地域のナイトマーケットを散策したりしました。附属幼稚園と自閉症センターではちぎり絵を、附属小学校では福笑いとフルーツバスケットを、附属中高一貫校では習字を紹介し、タイの子どもたちと楽しみながら日本の文化を体験する時間を設けました。外国語教育が盛んとは聞いていましたが、日本語学部の学生はもちろん、附属学校の子どもたちは日本語がとても上手で、日本語での会話を楽しむことができました。また、漫画やアニメなどを通して、日本の文化がタイに伝わっていることを交流する中で実感しました。 後半の三日間はタイ文化理解の一貫として、バンコク市街を散策したり水上マーケットに行ったりゾウ乗り体験をしたりする中で、物価や建造物、料理の味付けなど様々な面から文化の違いを感じることができました。■国際交流の機会提供6

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