工学部案内2016
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18CLOSE UP LABORATORY 航空機や自動車では、燃費の向上や排出ガスの低減を目的に「部品の軽量化」が進んでいます。軽量化を実現する方法はいくつか考えられますが、有効な方策のひとつが「軽くて強い」新素材の採用です。その他の機械においても強度や性能の向上などを目的に従来とは異なる材料を用いるケースが増えています。 新しい材料を使用する際には、その素材に十分な強度があるかどうか、どのくらい使用すると疲労を起こすのかを事前に確認しておく必要があります。木田勝之先生はこの分野の専門家。金属はもちろん、セラミック、樹脂など多様な材料について強度評価を行っています。多くの企業から研究調査を依頼されるだけでなく、国のプロジェクトでも大きな実績を残してきました。 木田先生の研究室には、世界に1台しかない磁場顕微鏡をはじめとする実験観察機器・設備が揃っており、学生たちは希少な機材を使って研究に取り組んでいます。「労働力の一部ではなく、他の人に代わられることがないエンジニアを育てることが私の役割」と木田先生が語るように、学生の指導にも力を注いでいます。日常の研究では目標・課題・その日に行ったことを記入するサイクルシートを毎週提出させて進捗状況を把握。研究室に所電気系・機械系メーカーなど製造業が主な就職先となっていますが、進学割合も高くなっています。東海地方、関東甲信越地方への就職が目立ちます。新材料の強度評価研究で高い実績産官学連携プロジェクトにも参画研究室紹介属する4年生・大学院生全員に年1回の学会発表を義務づけるほか、プレゼンテーション能力をさらに高めることができるように理系学生を対象にしたアイデアコンテスト「日経テクノルネサンス・ジャパン」に参加し、入賞するなど、エンジニアとしての素養を高める様々な取り組みを行っています。【製造】アイシン精機、カネボウ化粧品、川崎重工業、キヤノン、クボタ、神戸製鋼所、小松製作所、島津製作所、スギノマシン、住友軽金属工業、住友電気工業、セイコーエプソン、ダイハツ工業、立山科学グループ、デンソー、東芝、トヨタ自動車、日産自動車、日立製作所、不二越、本田技研工業、三菱自動車工業、三菱重工業、三菱電機、三菱レイヨン、ヤマザキマザック、ヤマハ発動機、YKK、YKKAP 【情報通信】インテック、NTTソフトウェア 【電力】関西電力、東北電力、北陸電力 【運輸】東海旅客鉄道、西日本旅客鉄道、東日本旅客鉄道就職状況主な就職先(大学院修了生を含む)木田勝之先生は新材料の強度評価研究で豊富な実績を持つ研究者です。数多くの企業との共同研究をはじめ、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)をはじめとする国のプロジェクトなどにも参画しています。ここではその研究内容とともに、学生の指導方針などについて伺いました。Career業種製造業49%建設業 5%その他 2%近畿 3%甲信越 3%関東21%東海16%石川・福井26%富山29%進学32%情報通信業 3%運輸業・郵便業 1%卸売・小売業1%サービス業8%公務 1%地域固体力学木田 勝之教授

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