富山大学人文学部案内2018
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24●卒業論文に採り上げられた研究テーマ例ネイティブによる語学実習 学年別に少人数で行われる会話・作文の授業で実用的な言語運用能力を身に付けます。毎年、オルレアンで約3週間の異文化体験プログラムを実施し、実際にフランスの文化に触れる機会を提供しています。自分の目で見、耳で聞き、心で感じた体験は、きっと何物にも代えがたい宝物になることでしょう。金沢大学との合同ドイツ語合宿 ドイツ語専攻の学生、(ネイティブ)教員、ドイツ語圏からの留学生も参加し、「ドイツ語漬け」の3日間を過ごします。中島 淑恵(なかじま としえ)教授教育研究分野/フランス言語文化 大学3年から4年にかけて1年間、ノヴォシビルスク国立大学に交換留学へ。また、「関西ロシア語コンクール上級部門」で優勝し、副賞でモスクワ大学で1ヶ月の語学留学も経験。卒業論文では「ロシアの新年の祝い方」について考察するなど「ロシア」について幅広く学びました。 留学中に、ロシアの大人はおもちゃやゲームを趣味として楽しむことがあまりないのを知り、ロシア人にも日本発の遊びの文化を自由に楽しんでもらいたいという思いで、現在の勤務先を選びました。入社4年目ですが、「キャラポップストア」という期間限定ショップの担当も任されていました。新商品の発売日には朝から80人近くのお客様が並ばれました。運営は大変ですが、「楽しみにしていた」「ありがとう」「また来ます」「頑張ってください」と声をかけられると嬉しくなりますね。 「人文学部は“人間の活動”全てに関わることを学べる学部だ」と、ある先生は言っていました。人文学の主だった分野はもちろん、それらを学ぶには経済・教育・工学・理学の知識さえも時には必要。その全てを学べるのが人文学部です。2年生からは主専攻に分かれ、興味のある分野を深く学び研究します。そこには、今後の人生を変える素晴らしい出会いが待っているでしょう。 このコースには、ドイツ言語文化・フランス言語文化・ロシア言語文化の教育研究分野があり、ドイツ語・フランス語・ロシア語をかなり高度なレベルまで学習できます。実用的で生きた語学が身につけられるよう、各分野にネイティヴ・スピーカーによる授業があり、また、短期・長期の語学研修や留学のバックアップも行っています。 語学の学習を進めて行くと、それぞれの言語の背景に横たわる豊かな文化に自ずと関心は向けられてゆくはずです。このコースでは、それぞれの言語圏のさまざまな事象を幅広く研究の対象として勉強を続けることができます。豊穣なるヨーロッパが生み出した、文学・美術・音楽・思想・歴史、あるいはファッションや映画、グルメなど、その広がりは果てしなく、必ずや皆さんの知的好奇心を満たしてくれる素敵な出会いが待っていることでしょう。 私たちは数多くの近代的な知を、ヨーロッパから学んできました。ヨーロッパを学ぶことは、今に生きる私たちの原点を学ぶことであり、またそこから学ぶことは私たちの人生をより一層豊かなものとしてくれるはずです。ロシア人教授のもと、何ごとも「考えること」を意識して講義を受けた。ヨーロッパの言語と文化を深く学ぼう。小林 義明(こばやし よしあき)さん株式会社ナムコ 2013年卒業31232■ドイツ言語文化■フランス言語文化「色彩形容詞を含んだ日独慣用句の比較」「グリム童話における固有名詞の翻訳方法において」「『ペーター・シュレミールの不思議な物語』に おける影の喪失の意味」「ジュディット・ゴーティエ『蜻蛉集』における フランスの詩と日本の和歌の比較」「アンドレ・マルロー『人間の条件』における女性像」「フランス第二帝政期のパリ都市改造における緑地計画」■ロシア言語文化「イワン・ブーニンの作品における愛、死、記憶の神秘性」「スタニスラフスキーに見るロシア演劇の<具象化>」「ロシア民話におけるバーバ・ヤガーについて」富山大学 人文学部案内 2018Professor's Voice教員からのメッセージOB・OGVoice卒業生からのメッセージ

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