富山大学人文学部案内2020
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富山大学 人文学部案内 202036 富山大学では、大学院生が質の高い論文を執筆できるよう、「論文の書き方」を学ぶための多様な機会を提供しています。たとえば、日本語で修士論文を書こうとする外国人留学生のための「アカデミック・ライティング」では、学術論文の構成から、表現のポイントまでを幅広く学べます。また、英語で論文を書く際の基礎知識や日本人が陥りやすいミスについて学べる「英語論文の書き方セミナー」なども開催されています。 私は、現在、ベトナム・ハノイにあるハノイ工科大学で日本語を教える外国人教師として勤務しています。 私は富山大学人文学部に入学した頃から、身近な人びとの暮らしやことばに関心があって、日本各地へ出かけ、方言のフィールドワークに取り組むうちにその関心は、日本語や日本語を教えることに向いていきました。3年生の時は、研究室の先輩であった伊東奈穂(2011年修了)が、勤務するハルビン師範大学へ留学し、中国語を学ぶとともにそこで日本語教育のお手伝いをした経験が、大学院進学につながりました。 人文科学研究科では、中学、高校の教員や公務員を目指す人、専門分野の研究を深める目的で入学する人、また協定校を中心とした外国人留学生などさまざまな目的やタイプの大学院生が在籍しています。そしてそれらに対応するために、国際シンポジウムや学会などが頻繁に開催され、最新の研究成果や学界動向について知る機会が数多く設けられています。 恵まれた環境で、さまざまな体験をし、多くの人々から数多く学んだことが、現在のハノイでの仕事を充実したものにしていると思っています。専門的な論文の書き方が学べます。 人文科学研究科では、在籍している大学院生が論文や研究ノートを投稿できる「人文科学研究科論集」を定期的に発行しています。修士論文の完成に先立って文章化をはかり投稿する事で、研究や論文執筆を軌道に乗せ、更に多くの人々と意見を交換し議論を行うことが可能になります。論文の投稿にチャレンジできます。 毎年2月に開催される「院生研究成果報告会」では、人文科学研究科の2年生が修士論文で取り組んだテーマについて報告し、分野を越えて成果を共有します。この報告会に参加することにより、1年生も修士論文を作成する上での具体的なイメージを持ちやすくなり、自らの研究の参考とすることができます。研究の成果を共有する機会があります。Point1Point2Point3北陸地域政策研究フォーラムにて発表人文科学研究科の 3つのポイントmessage 人文科学研究科では、大学院生の学会発表を積極的に応援しています。左の写真は、研究科から出張旅費等の支援を受けて、「日本北方言語学会」(於東京外国語大学)にて、「中国語における日本語新借用語特定の最終段階ー年代別の辞書記載の有無と意味変化に着目して」というテーマで発表した時のものです。世界で活躍する、人文科学研究科修了生松ヶ平なつみ(2015年修了)ベトナムで日本語教師として活躍

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