富山大学理学部案内2021
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学科紹介/物理学科6アーク溶解炉による希土類金属化合物の作成放射光施設でのXAFS実験理論グループゼミナール風景重力波検出用の鏡の最終準備 物理学科では、1年次から3年次の間で物理学全般の基礎を学び、4年次になると研究室に配属されてそれぞれが深く学んでいきたい分野について追求していきます。 富山大学の特徴的なところは、「サイエンスフェスティバル」という理学部行事だと思います。これは学生が主体となって科学に関連する様々な企画を準備し、地域の方々に披露する科学のお祭りです。物理学科では、グループで1つの分野について深く調べ、それをまとめたポスターを展示したり、授業で学んだことを生かして、実験道具を一から作成し演示実験をしています。私も1年次から毎年参加し、お子さんでも楽しめるような実験を披露してきました。サイフェスは、授業のみでは行えない事、学べないような事を自分たちの手で自由に行えるとても良い機会だと思います。興味のある方は是非参加してみてください。 好きな事、やりたい事、学びたい事を今まで以上に熱中して取り組める大学生生活。この学生生活を富山大学物理学科で過ごすのはいかがでしょうか?大学院理工学教育部物理学専攻 修士課程1年 物理学科では、3年次までに物理学・物理実験の基礎を学び4年次から研究室に配属する流れになっています。研究室は5つから選択でき、ミクロからマクロなトピックまで幅広く取り扱っているので、3年間学んできた中で自分が興味のあるテーマについて追究することが出来ます。初めは数学や基礎科目の授業が多く戸惑ったり、3年生でどのような研究がしたいか分からない事があるかもしれませんが、学生と教授、先輩方との距離も近いので、親身に相談に乗っていただけるので心配はいりません。 また、理学部にはサイエンスフェスティバルという行事があり1年生のうちから自分の興味がある物理学についてポスターや展示、簡単な実験などを用意して地域の方に披露する機会があります。是非参加してみてください。 学問、行事、部活、バイト、趣味などやりたい事は様々あると思いますが、自分の興味の赴くまま充実したキャンパスライフを富山大学物理学科で過ごしませんか?物理学科4年ラボラトリーResearch groups●磁気・低温研究グループ 私たちのグループでは、自然界に存在する92種類の元素を組み合わせて1000℃以上の高温度で溶解して作成した「新物質」を-273.15℃の絶対零度近くの極低温に冷却して、磁場や電場、さらに圧力や熱に対する反応を観測しています。結果を物質内に莫大な数含まれる電子の量子的ふるまいとして捉え、内部で何が起こっているかを研究します。電子の集団が引き起こす、強い磁力や超伝導といった素晴らしい機能のさらに上をゆく、新しい物理特性を持った「人類の未来に役立つ物質」の発見が私たちの目標です。●理論物理学研究グループ 宇宙創成の謎や現在の宇宙で観測される天体現象の機構の解明に迫るための理論的研究を行っています。 宇宙から消えた反物質の謎、暗黒物質の存在とその正体、初期宇宙が指数関数的に膨張したインフレーション、ニュートリノ質量の起源、発見されたヒッグス粒子の性質などが主な研究トピックです。 これらの謎について、大型加速器に代表される高エネルギー物理学実験やガンマ線・ニュートリノ、さらには重力波による宇宙観測との照合に基づき、物理学の標準理論に残された謎を解決する新しい物理法則の理論を構築・検証しています。●ナノ物理研究グループ 私たちの身の回りの物質は原子によって構成され、原子配置あるいは原子間の結合様式の違いによって、様々な興味深い性質が現れます。私たちのグループでは、原子レベルでの構造を解析するとともに物質が示す様々な性質を測定し、物質の微視的構造と物質の性質との関連を調べています。そのために、シンクロトロン放射光を用いて構造解析を行ったり、いろんな条件の下で電気的・光学的性質を測定しています。私たちと一緒に“ナノスペースの世界”を探検しましょう。●電波・レーザー研究グループ 私たちのグループでは、マイクロ波から紫外光に至る電磁波を使って、気体の状態の分子をはじめ、狭い空間にとじこめた原子、極低温に冷えた分子など、様々な状況下の原子・分子・イオンと光にまつわる物理現象を研究しています。このような研究を通して、基礎的な物理法則の検証や何万光年も離れた遠くの宇宙に存在する分子を探求する電波天文学に必要なデータの取得をしています。 また、神岡の東大宇宙線研究所のKAGRAプロジェクトに加わって、重力波を検出するための光学装置の製作や開発研究を行い、重力波天文学の進展に寄与しています。■物性物理学分野 Solid State Physics■量子物理学分野 Quantum Physics先輩からのメッセージ

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