看護師の実践能力の向上と可能性拡大へ道大学での経験C a m p u s S c e n eオープンキャンパス宮下 大史(2011年 卒業)高橋 朱里(2020 年 卒業)母性看護学実習私は,富山大学附属病院で看護師として勤務しながら,大学院修士課程でNurse Practitioner(NP)資格習得を目指して学習しています。看護師の業務は保健師助産師看護師法にて「療養上の世話と診療の補助」と定義されており,普段の業務では入院患者さんの清潔ケアや食事介助,医師の指示に基づく投薬や処置の介助を行なっています。看護師は患者さんの最も近くにいる存在であるため,先述した日常業務の中で病状の変化に早急に気づき,疾患の増悪予防・回復の促進に努める必要があります。大学病院の特性上,珍しい疾患や難しい疾患を抱える患者さんもおりますが,少子高齢化の今,その多くは高齢者となっています。高齢者の多くは,入院の原因となった疾患に加えて複数の併存疾患を持っているため,病状の変化を捉えるためには全身をアセスメントする力が求められます。また,昨今の医療を取り巻く状況も変化しており,医師の働き方改革による看護師へのタスクシフト,高齢化に伴う在宅医療等の推進,看護師特定行為研 修の推進など看護師に求められる能力も以前とは比べられないほど高くなっています。NPコースではそれらに対応すべく,高い水準での医療や看護研究について学ぶことができ,特定行為研修の受講も可能となっています。多くのことを学ぶのは正直大変ですが,大学院には看護師としての実践能力の向上と可能性の拡大につながる学びがあります。富山大学で未来への一歩を一緒に踏み出しましょう。富山大学大学院総合医薬学研究科 修士課程 2 年 私は,富山大学附属病院にて4年間勤務したのち,結婚・引っ越しを期に兵庫県にある神戸百年記念病院で手術室看護師として勤務しています。 私は,高校生の頃に看護師や保健師の資格を持ちたいと思い,地元である富山大学に進学することを決めました。看護学科の学生はとても優しく人に恵まれ,日々の授業や大変な実習を乗り越えられたと思います。4年次の実習では各領域を周り,各々の専門的な医療・看護について学ぶことができました。担当してくださる先生方は熱心に指導してくださり,また親身になって相談に乗ってくださり,実習を乗り越えられました。 4年次に手術室での実習がありました。なんとなく手術に興味があったのですが,実習で手術室看護師に魅力を感じ,手術室看護師になりたいと思いました。看護学校によっては手術室の実習がないところもあるようで,良い経験となりました。 富山大学附属病院に就職し,希望であった手術室に配属されました。最初の頃は,仕事を覚えることに必死で大変でしたが,勉強に明け暮れながらも実習で培った忍耐力,同期の支えにより4年間を乗り切ることができました。結婚・引っ越しにて退職することとなりましたが,新天地でも手術室看護師を続けたいと思い,現在の病院でも手術室看護師として働いています。 富山大学で過ごした4年間はかけがえのないものであり,多くの学びを得ることができました。ぜひ,富山大学で充実した大学生活を送ってください。神戸百年記念病院 看護師34看 護 学 科先輩からのメッセージ
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