講座の概要さらに、大学院では、科学的な看護実践能力の発展に寄与できる探求的な能力の獲得を支援している。内容として、人間に関する基礎的研究から、感染看護、看護実践および看護学教育の理論的根拠を深める研究まで幅広い分野があり、研究方法としても、実験研究、質的・量的研究と多岐にわたる。これまでの過去10年間で総勢22名の大学院生を輩出している。2)研究講座成員の研究としては、主に以下の内容が挙げられる。・看護および看護教育実践の現象を論理化し、実践の科学としての看護学の構造の明確化と実践知の創出に関する研究・感染制御に視点を当てた課題の明確化と、課題解決に向けた看護実践応用に関する研究・看護実践の質的向上を図るための、論理的根拠や方法論、尺度開発等に関する研究最近の研究では、「CNN※に基づく定量的手洗いスキル評価、粉塵の侵入率と3次元測定器マスクのフィット性能に関する研究」を富山県立大学工学部と共に行なっている(2018年から)。さらに「看護実践および看護管理、看護学教育から実践知の創出」「慢性疾患患者の自己管理行動を支援する研究」等に取り組んでいる。3)社会貢献県内の看護職者や病院、県看護協会等の要請を受け、研究指導、教育や研究、看護管理、実習指導等の研修会における講師、他大学や専門学校の非常勤講師を務めている。具体的には、「認定看護管理者教育課程」の講師、富山大学附属病院の研究指導・キャリア開発ラダー研修の講師、一般市民に向けた感染症対策講座や看護師に対する研究指導、県内の2施設の病院における看護研究指導等が、現在基礎看護学講座で担っている役割で(西谷美幸)ある。当講座は、2008年の講座制で「基礎看護学(1.2)講座」になり、それぞれの区別なく基礎看護学の教育・研究・運営に携わっている。構成員は「基礎看護学1(教授、准教授、助教)」と「基礎看護学2(准教授、助教)の5人体制で現在にいたる(下記表を参照)。基礎看護学が担当する教育は、看護の基礎をなす看護学の原理・理論・基本看護技術であり、看護実践能力を基礎づくる領域である。また研究としては、看護実践・看護教育・看護管理・感染看護に関する理論構築や尺度開発、実験研究等、幅広い手法を用いて、大学院生の研究指導と業績を積み重ねている。1)教育現在は、講座として教授1名(西谷美幸)、准教授2名(吉井美穂、坪田恵子)、助教・助手2名(布目容子、平野貴和子)の5名が一丸となり、「看護観」の形成と「表現技術」の修得を支援し、看護を学ぶ土台の段階を担っている。講義・演習・実習を通して、「看護とは」「看護が視る人間・健康・病気・生活とは」の視点に導かれた看護の技の修得に、グループワークや個別指導できめ細かくかかわっている。具体的には、1年次に「看護学原論」「看護対象論」「看護方法論Ⅰ」の基礎看護学の科目、2年次に「看護方法論Ⅱ・Ⅲ」「基礎看護学実習」の基礎看護学科目、「栄養生化学」「微生物学」の専門基礎科目、3年次に「看護管理」「看護教育」の発展科目、4年次に「総合実習」「看護研究」「総合実習」の看護統合科目と年次を追って担当している。H28基礎看護学1講座(2016)基礎看護学2講座H31R1基礎看護学1講座基礎看護学2講座R6基礎看護学1講座基礎看護学2講座97教授 西谷美幸准教授 吉井美穂助教 布目容子准教授 坪田恵子助教 鷲塚寛子(~H30)助教 宮本清香(~R2)助手 平野貴和子教授 西谷美幸准教授 吉井美穂助教 布目容子准教授 坪田恵子助手 平野貴和子第2章 医学部・附属病院※Convolutional Neural Network〈看護学科〉 基礎看護学1・2講座
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