学部教育大学院教育研究内容主な研究業績社会貢献(茂野 敬、安田智美)当講座は澤田愛子教授、田中三千雄教授のもと開講し、平成21年より安田智美教授のもと、成人看護学2講座として現在に至る。これまで在籍した構成メンバーは、若林理恵子、三輪のり子、道券夕紀子、吉井忍、東海奈津子、梅村俊彰、藤野由紀子であり、現在、安田智美教授、茂野敬講師、伊井みず穂助教の3名で構成されている。成人期にある人々は、心身機能の成熟期にあるとともに、徐々にあらわれる老化現象に適しながら生活しており、現代における人々の生活は多様化し、ストレスにさらされることも少なくはない。このような時代背景を踏まえ、当講座では、現代の成人に生じやすい健康上の問題の予防と回復に向けて、成人期の身体的・心理社会的特性および、それぞれの特性に応じた健康課題を解決するための援助方法を研究し、教育していくことを目的としている。また、講座の活動として、月2回、抄読会を開催している。また、年1回、「成人看護学集談会」を開催し、卒後教育の一環としている。講義・演習では、成人看護学領域の中の周手術期看護に関わる科目として、成人看護学総論、成人看護論Ⅱ、Ⅲを担当し、成人の理解と看護に必要な知識と技術を教授している。実習では、臨地実習である成人看護学(周手術期)実習と総合実習を担当している。総合実習においては、各々の学生が、これまでの看護学に関する講義や演習、基礎・臨地実習を考慮した上で、学びを深めたい領域の看護について探求し、実践できるよう指導している。看護研究では、卒業論文を作成し研究の一連の流れを実践する。卒業論文のテーマについてはこれまで、ICU入室患者の家族のニードと援助、大学生における臓器移植に関する意識調査、ストーマセルフケア能力、救急診療における多職種連携協働に関するものなどがあった。総合医薬学専攻看護科学プログラム(博士前期・後期課程)では、特論、演習、特別研究を担当しており、特別研究においては、修士・博士論文の指導を行っている。また、平成27年に専門看護師(CertifiedNurseSpecialist;CNS)の教育課程として、がん看護学分野看護CNSコースが開講され、現在までで、3名のがん看護専門看護師を輩出している。安田は皮膚・排泄ケア認定看護師の立場から、ストーマリハビリテーション分野のストーマ用具の皮膚保護剤、オストメイトのセクシャリティー、社会環境などの研究やおむつ着用の寝たきり高齢者の皮膚生理機能とスキンケア、関節拘縮患者の褥瘡予防のポジショニングに関する研究を行っている。茂野はストーマを造設した患者のセルフケア尺度の作成、セルフケア促進に向けた援助に関する研究や飲酒などの生活習慣が身体・精神に与える影響に関する研究を行っている。伊井はICLSやJTASなどの医療者を対象としたシミュレーション研修における効果測定やオンライン研修のあり方などの研究を行っている。・Alongitudinalstudyoftheinfluenceofworkcharacteristics,work-familystatus,andsocialactivitiesonproblemdrinking:theJapanesecivilservantsstudy,2024.・医学部看護学科学生からみた病院前救急医療とドクターカーのイメージ,2022.・ストーマ保有者のストーマセルフケア能力評価尺度の開発,2021.・初期臨床研修医を対象としたICLS研修の効果,2020.・長時間同一体位におけるポジショニングの安楽性の検証,2017.安田は、福井、石川、富山、新潟の4県の消化器外科・泌尿器科の医師、皮膚・排泄ケア認定看護師と共同して、ストーマケアに関わる看護師のストーマリハビリテーションに関する基本的な知識、技能、及び態度の向上を目的として北越ストーマリハビリテーションを開催している。また、介護サービス担当者を対象にストーマケア講習会を開催している。伊井は、ICLS、JTAS、ISLS、ICMM、EMERGOなど救急分野の医師と共に急変時対応や院内トリアージなどの医療従事者に対するシミュレーショントレーニングを開催、実施している。99第2章 医学部・附属病院 成人看護学2講座
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