放射線科の沿革について放射線診断科の体制検査件数の増加画像診断・血管撮影装置の変遷主なる研究テーマ最近10年間(平成27年以降)の主なる 研究業績放射線科の初代科長は柿下正雄、二代目科長瀬戸光、三代目科長を野口京(平成25年9月-現在)が引き継いでいる。現在の附属病院の放射線診療部門内(放射線科)で、放射線診断科と放射線治療科が別れており、放射線診断科の科長を野口京教授、放射線治療科の科長は齋藤淳一教授が担当している。放射線診断科の臨床業務は画像診断(CT、MRI、核医学)と画像下治療(IVR)を行っている。野口京教授のもとで臨床・研究・教育が行われている。スタッフは、准教授:木戸晶、講師:神前裕一、道合万里子、助教:亀田圭介、森尻実、鳴戸規人、豊田一郎、診療助手:將積浩子、医員:丹内秀典、西川一眞、新山貴仁、伊藤夢絃で構成されている。検査件数は2014年から2023年の間、血管撮影は1,741件から2,412件、CTは19,162件から26,696件、MRIは9,502件から11,218件、PETは1,320件から1,704件と増加の一途をたどっている。2015年6月からはCT、MRIのコンピューター断層撮影診断と核医学診断に関する画像診断管理加算2の施設基準を取得して継続している。2024年1月に『フォトンカウンティング検出器』を搭載した次世代型CT装置が導入された。MRI部門では、新MRI棟の建設が計画されており、2026年2月に建屋が完成、4台のMRI装置(3T-MRI3台と1.5T-MRI1台)が順次設置される予定である。核医学部門では、2022年より『ルタテラ治療』のRI内用療法が開始された。PET検査においては、『アミロイドPET』が2024年5月より開始された。血管撮影部門では、2019年12月に血管撮影室を1室増設し4室(バイブレーン装置2室とシングル装置2室)体制で対応している。1)DualenergyCTにおける頭部領域の新しい画像解析アルゴリズムの開発、2)MRIによる頭蓋内硬膜動静脈瘻の診断、3)産婦人科領域のMRI診断、4)PhotonCountingCTの開発・臨床応用、などがある。最近我々が独自に開発した頭部DualenergyCTにおける画像解析アルゴリズム(X-map)が注目されており、頭部DualenergyCTによる脳卒中の画像診断に関して新たなる展開が期待されている。英文原著論文が139編、国際学会発表が16回である。平成28年に、鳴戸規人診療助手および野口京教授が、米国シカゴにて開催された第102回北米放射線学会(RSNA)にて優秀賞(CertificateofMerit)を受賞している。平成29年に、西川一眞医員、野口京教授らが、米国シカゴにて開催された第103回北米放射線学会(RSNA)にて優秀賞(CertificateofMerit)を受賞している。平成30年に、野口京教授が、カナダのバンクーバーにて開催された米国神経放射線学会(ASNR)にて、最優秀賞(SummaCumLaude)を受賞している。令和6年に野口京教授が、米国ラスベガスにて開催された米国神経放射線学会(ASNR)にて、優秀賞(CertificateofMerit)を受賞している。(野口 京)119第2章 医学部・附属病院 放射線科
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