医学部50周年
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(山本善裕)2012年9月1日付けで感染予防医学講座に山本善裕が着任した。病院としては、2013年6月1日より診療科「感染症科」として標榜できるようになった。主に診療所や他病院の先生方と連携して感染症専門医の診療を必要とする場合や、救急受診された患者さんを受け持っている。敗血症、難治性・重症感染症、深在性真菌症、抗酸菌症、不明熱、HIV/エイズおよび日和見感染症、輸入感染症、希少感染症、新型コロナウイルス感染症などあらゆる感染症が対象である。特徴的な医療としては北陸地域で唯一、日本医療研究開発機構 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業に所属している。抗マラリア薬など国内承認薬がない場合や承認薬があっても国際基準に照らして未承認薬の方が優れている場合、さらには承認薬が副作用等で使用できない場合など、これまで北陸地域で治療が出来なかった重症例・難治例に対応できるようになった。また、エイズ治療拠点病院として患者診療のみならず、県内医療従事者の針刺し事故等に迅速に対応している。さらに、近年の海外渡航者の増加に伴い、渡航者向けの外来を行っている。海外出張や赴任、旅行などの渡航前の予防接種や予防内服、帰国後の感染症(マラリア、デング熱、寄生虫症など)について診療している。2019年末から始まった新型コロナウイルス感染症によるパンデミックでは、患者の積極的な受け入れに加えて、山本教授は富山県知事と有識者との懇談会メンバーとなり、感染症専門医として的確なアドバイスを行ってきた。そのこともあり、2020年5月28日に大学病院は「第二種感染症指定医療機関」に指定され、今後「第一種感染症指定医療機関」にも指定される予定である。また、全国初として、2023年度より専門医確保を目的とした県が指定する診療科限定の地域枠(富山県では特別枠と呼称)の診療科に、「感染症(内)科」が新たに入った。既に、複数名が入局し、感染症専門医を目指している。このように感染症科単独で、診療及び感染症専門医を育成できている施設は全国で未だ数か所しかなく、全国的にも注目されている。【スタッフ】教授    山本 善裕  2012年~准教授   鳴河 宗聡  2012年~2015年      酒巻 一平  2018年~2021年      長岡健太郎  2021年~講師    酒巻 一平  2016年~2018年      長岡健太郎  2021年~2021年助教    田代 将人  2012年~2013年      東  祥嗣  2015年~2020年      川筋 仁史  2021年~      上野 亨敏  2021年~2023年      宮嶋 友希  2022年~2023年      兼田磨熙杜  2024年~      村井 佑至  2024年~診療助手等 芦澤 信之  2013年~2015年      河合 暦美  2014年~2021年      松本かおる  2016年~2017年      川筋 仁史  2017年~2021年      上野 亨敏  2017年~2021年      宮嶋 友希  2017年~2022年      川村 隆之  2018年~2019年      兼田磨熙杜  2021年~2024年      村井 佑至  2021年~2024年      木本  鴻  2022年~2023年      竹腰 雄祐  2022年~      江嵜 真佳  2023年~      腰山 裕貴  2024年~      石田 羽海  2024年~      川口 アエ  2024年~      藤谷 知樹  2024年~      安河 内励  2024年~教授秘書  伊東要吏子  2012年~医局秘書  原嶋ルイ子  2013年~2018年      有村 明美  2016年~2018年      相澤 文乃  2019年~2021年      桑畑 深雪  2021年~133第2章 医学部・附属病院 感染症科

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