医学部50周年
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業務スタッフ検査件数先進的検査・治療202220232579280413221302663613606664142148886486852241962014201526601236100901421146510167849898227182光学医療診療部では、第1内科、第3内科、和漢診療科、第1外科、第2外科により、自科の得意領域を十分に発揮できるように運営されている。2018年に開設された膵臓・胆道センターの内視鏡部門も担い、常に最先端の医療を提供している。光学医療診療部は、部長(兼任)、副部長(専任)、看護師(5名)、臨床工学技士(3名)、事務職員(1名)で構成される。上部消化管内視鏡検査は年間約2500件、下部内視鏡検査は約1300件である。2018年に光学医療診療部長に安田教授が着任され、膵臓・胆道センターも開設されてから、EUS、EUS-FNA、ERCPの件数が急速に増加し、近年では国内トップクラスの件数を行っている。また小腸疾患にも力を入れており、小腸カプセル内視鏡は年間約90件と北陸トップの件数を安定して行っている。いずれの検査も新型コロナウイルス感染症対策のため検査制限を余儀なくされたが、顕著な減少はなかった。内視鏡検査の守備範囲も10年でめざましい発展を遂げている。「沈黙の臓器」といわれている膵臓の内視鏡診断の第1人者である安田教授の着任後、膵臓胆道に関する疾患の診断・治療件数が大上部消化管内視鏡検査2796下部消化管内視鏡検査1204EUS/EUS-FNAERCPESDDBEカプセル内視鏡気管支鏡(藤浪 斗、安田一朗)201920202021277772583271013181330146360460965140448950013814913512912799809274230200190幅に増加した。膵臓癌は極めて予後不良な疾患であるが、EUS-NAで1cm未満の早期癌の診断も可能となった。またCTやMRIで診断が困難な病変も、極細径で高画質な経口胆道・膵管鏡を用いて癌の診断も行うことができるようになった。さらにEUS-FNAを応用した胆道ドレナージ法、癌性疼痛に対する腹腔神経叢ブロックが可能である。また当部ではバルーン内視鏡を用いた胆道処置も積極的に行うようになった。早期癌に対する内視鏡治療も早期大腸癌に対するESDが保険適応になってから紹介が増加し、様々な治療デバイスを駆使して治療困難症例を多く扱っている。小腸カプセル内視鏡検査は、原因不明消化管出血に対する小腸検査として有用であるが、当院では出血が確認されてすぐに小腸カプセル内視鏡検査を実施することが可能である。施行件数は北陸トップで、カプセル読影支援技師により機器管理から読影までを行っている。気管支鏡領域ではEBUS-GS法やTBNA法による、気管支超音波検査を行うようになり診断能が向上した。さらに新規の気管支ナビゲーションを導入することで更なる診断能の向上と検査時間の短縮にも力を入れている。当診療部では内科・外科が連携して、検査・診断から早期の手術治療へとスムーズな流れで運営できるように心がけている。近年、消化器内科・外科の内視鏡と腹腔鏡を用いた合同手術や、消化器内科・耳鼻咽喉科が合同で行う早期咽頭癌の鏡視下手術など、各科の専門領域の得意な技術を持ち寄り、当診療部内で協力しあうことで新たな低侵襲治療を行っている。2016201720182407252825391181134212226080292125126233100117120101103140949877252263239147第2章 医学部・附属病院 光学医療診療部

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