医学部50周年
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平成28年度~令和6年6月の10年間について記載する。透析部長は平成28年4月より絹川弘一郎(第二内科教授)が務め、現在に至っている。現在、副部長は小池が務め、透析部専任医師として助教の山﨑医師と病院助教の掛下医師が配属されている。加えて、第二内科医師(村井医師、横山医師、近医師、三井医師)と看護師(大西副看護師長、磯野看護師、救急部からの応援1名)、臨床工学技士(宮島主任臨床工学技士、医療機器管理センター兼任配置3名)によるスタッフ構成で、日々の業務にあたっている。透析機器は、個人用透析装置が11台、多用途個人用透析装置が1台、血漿交換用血液浄化装置が1台、持続的血液濾過透析用血液浄化装置が4台である。透析部は中央診療棟3階に配置されているが、令和6年度には同棟1階に移転が予定されている。一般業務は、定期の血液透析は主に月・水・金曜日に行い、血液透析以外の血液浄化療法や腹膜透析患者の腹膜機能検査は火・木曜日に行っている。また、透析部スタッフが実施する腎代替療法説明外来により腹膜透析や腎移植を選択する患者が以前よりも増加し、腹膜透析患者数は病院開設以来最多となり、生体腎移植も年2~3件実施されている。わが国の維持透析患者数は35万人を超えた。平均導入年齢は70歳と高齢化するとともに長期透析例も増えてきており、重篤な合併症を有する患者が増加している。また、この10年の間にはCovid-19重症例、乳幼児の症例、心血管系疾患や術後の重症例など、高度先進医療を必要とする患者が増えている。当透析部にもこの時代の流れを反映して、日中夜間、時間外を問わず緊急の血液浄化療法に対応する機会が増加している。持続的血液濾過透析件数は年々増加し、令和5年度には600件を超えた。今後も重症症例に対して難易度の高い血液浄化療法を実施する機会が増加することが予想される。(小池 勤、絹川弘一郎)158 透析部

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