給食管理栄養指導栄養管理附属病院開設時の昭和54年10月より業務部医事課給食係として、患者給食の提供を行ってきた。その後、食事は医療の一環として提供される「食事療法」の考えから「栄養管理室」への名称変更がされた。食事療養部門の位置づけについて、診療補助部門系統の組織化がされ、「栄養部」が平成17年10月1日に特殊診療施設に設置された。更に平成24年4月1日に事務部門から診療部門へと独立した。栄養部の管理業務は大きな3つの役割がある。この三本柱は「給食管理」「栄養指導」「栄養管理」である。入院している患者さんに医療の一環として安全で衛生的な食を提供することは、とても大切な事である。当院では2021年5月より老朽化した厨房から新厨房に移転し、最新の事前調理システムの「ニュークックチル」方式を導入し、衛生管理の強化、スタッフの労働環境の改善、さらには事前調理のメリットを生かした非常時の食事備蓄にも対応できる環境となった。状態や病態に応じた、きめ細かい食事対応を行っているのが当院の特色である。(甲村亮二、加藤 将)専用の栄養指導室により、入院患者・外来患者の疾患に応じた栄養指導業務を行っている。2022年より管理栄養士の病棟配置により、よりきめ細かい指導の充実が図れることとなった。外来化学療法センターでは、治療により食事に対する不安などを抱えている患者に寄り添った指導や助言を専任の管理栄養士が行っている。集団指導は糖尿病教室、腎臓病教室を定期的に開催している。患者の栄養状態を的確に評価することは大切である。当番制で行っていた栄養評価については、2022年より段階的に病棟に専従の管理栄養士を配置して、より患者さんに寄り添った栄養管理体制をようになった。チーム医療をはじめとした多職種連携による栄養管理業務も栄養部の大切な柱である。NST、摂食嚥下チーム、褥瘡チーム、緩和ケアチームなどに広く管理栄養士が関わり、患者の栄養管理の充実を目指している。163第2章 医学部・附属病院 栄養部
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