医学部50周年
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私が富山大学附属病院に赴任したのが2020年で、2022年から再生医療センター長を拝命させていただき早くも2年となります。このセンターは、初代センター長の齋藤滋病院長が再生医療材料として羊膜を用いる拠点として羊膜バンク、乾燥羊膜を用いた先進医療B、そして高度不妊治療として特殊な治療法である原始卵胞体外活性化法(IVA)を扱う部署として設立されました。2020年には、再生医療等製品(自家培養軟骨ジャック、コラテジェン、同種骨移植:骨バンク)、第三種再生医療(多血小板血漿療法:PRP療法)、第二種再生医療(脂肪幹細胞による乳房再建)を提供しています。林篤志病院長がセンター長となった2020年より、高度な再生医療の提供を目指し1)再生医療等製品の管理、2)他では管理が困難な医療技術・ジャンルを扱う部門を整備してきました。特に乾燥羊膜(ハイパードライヒト乾燥羊膜:HD羊膜)は小林病院長(再生医療チームの結成)から、井上病院長(厚労省との交渉)、遠藤病院長(HD乾燥機の院内設置)、塚田病院長(羊膜バンクの設立決定)と歴代の病院長が尽力し、林病院長(眼科領域の先進医療B)にまでバトンを繋げてきております。この先進医療は来年度のはじめには終了し検証治験に進めていく予定です。再生医療センターでは、新たな再生医療として耳鼻科の耳小骨移植(特殊医療)、第二内科・第一外科のハートシート(第一種再生医療)が検討されています。また今年度から日本再生医療学会が主導し再生医療認定施設制度がスタートします。富山大学附属病院が北陸で初の認定施設を目指すとともに、再生医療のメッカとなるよう発展すべく微力ながら尽力させていただきたいと思います。(岡部素典、佐武利彦)167第2章 医学部・附属病院 再生医療センター

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