当部門の前身は2021年4月に設置され、林病院長を室長として発足した医療AI開発室である。2021年10月に医療情報・経営戦略部長の髙岡が副室長に就任した後、2022年9月にAI研究推進センター、さらに2023年6月にデータ科学・AI研究推進センターへと組織は発展的に進化した歴史を持っている。本センターは、附属病院の研究振興と、学生へのデータ科学とAI教育で役割を果たすことが期待されている組織である。そこでデータ科学・AI研究推進センターの専任教員として、2023年3月に慶應義塾大学から特命助教として染谷芳明が赴任した。その後センターの対応能力向上を目指し体制整備を進め、センター専従教員の染谷に加えて、林篤志(センター長・1号センター員)、髙岡裕(副センター長・2号センター員)、菅野亜紀(3号センター員・形態素解析/自然言語処理)、尾嶋紀洋(3号センター員・画像のAI解析)、高村昭輝(3号センター員・AIの医学教育)、小林大介(3号センター員・地域医療データ解析)、赤間啓之(4号センター員・ニューラルネットワーク解析)の8名から成る組織へと発展し、広範なAI技術対応が可能となった。また学生へのデータサイエンス教育では、髙岡と染谷が医学教育学の高村教授と協力し、医学科においてデータ科学とAI教育に取り組んでいる。当部門の第一の目的である研究振興については、毎月1~2回の研究募集説明会、更に個別に研究相談を実施し進めている。これまでに年間30件程度の研究相談に対応しており、加えて高速GPUカードも導入して解析環境を整え、データ科学やAI研究についての支援体制を維持発展させ、附属病院の研究振興を推進している。さらに各センター員も研究費を獲得し、データ科学・AI研究を進めている。以上のように、本院の研究コンサル的な側面も有している組織なのが特徴である。今後も、附属病院の教員のAI研究等をサポートし、データサイエンス教育に貢献していく組織として機能を発揮してまいります。(髙岡 裕、林 篤志)172 データ科学・AI研究推進センター
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