医学部50周年
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センターの設置設置の経緯と目的 センターの特徴こども医療センターは、富山県における小児医療の拠点として、継続的に高度な小児医療を提供することを目的に2022年6月1日に設置された。本センターの設置により、19の診療科ならびに診療部門が院内横断的に連携を強化し、成育医療に関わる幅広い高度専門医療を持続的に提供できる体制を強化している。初代センター長には足立雄一教授、副センター長には芳村直樹教授が就任し、2023年9月からは今井千速教授がセンター長を引き継いでいる。・少子化の時代にあって、次世代の担い手であるこどもたちの健康維持は社会全体の責務であるが、その一方で小児疾患は多分野にわたり、その診療においては高い専門性が求められる。・従来から、富山大学附属病院では、富山県内の小児医療の最後の砦として、各領域の専門医師による高度小児医療を提供してきた。・富山大附属病院における小児医療のさらなる充実と発展に向けて、また、県民からの深い理解を得ることの重要性を鑑み、こども医療センターを設置することになった。・設置後は、県の小児医療施策の展開と連携して、将来にわたり富山県内の小児医療提供の中心拠点として持続的に活動し、富山県の小児医療の充実と安心を提供している。・内科系・外科系の各診療科に小児医療に精通した医師を配置し、さらに既存の部署(周産母子センター、循環器センター内の小児循環器内科・外科、総合がんセンター内の小児・AYA世代・妊孕性センター、遺伝子治療部の遺伝相談室など)とも連携して、高度で集学的な小児医療を提供している。・こども専用の病棟を完備し、長期入院の学童が通学しながら治療が受けられる院内学級(すぎのき学級)を設けている。・病棟保育士、チャイルド・ライフ・スペシャリスト、心理師、ソーシャルワーカーなどの多職種が連携し、入院中ならびに通院中の小児患者と保護者のサポートを行なっている。(種市尋宙、今井千速)174 こども医療センター

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