医学部50周年
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3.医師会活動とは4.医師会活動 災害医療す。育児に一生懸命な保護者や悩める小中学生・高校生の相談に乗り、結果がよかったり悪かったりしますが、いつも応援団のつもりで関わっています。子どもたちの笑顔や成長が感じられる一瞬はとても元気をもらえます。例えば、診察もワクチンも泣いてどうしようもなかった子どもたちが、ある時期からピタッと泣き止んですごく誇らしげに私にハイタッチして帰るようになります。著しい成長です。成長を感じる、その誇らしげな顔がとてもいいのです。ママやパパと一緒にその瞬間を共有し、そこからすごく元気をもらっています。最高に嬉しいこととして、大分長く開業医をやっておりますので、小さい頃見ていた子どもたちがママやパパになって今度は自分の子どもを連れてきてくれます。とてもうれしいです。ただここ数年の小児科はコロナがあり、学校に行きづらくなったお子さんや拒食のお子さんが増えました。それから幼児期には、発達に少しでこぼこがあり、本人や周囲がとても困っている方が増えてきています。私たちのような一般のかかりつけ医から専門機関につなぐまでに何ができるかということを、今一生懸命に自問自答しながらやっているところです。私は医師になって42年になりますが、その半分弱を医師会の役員をしながら過ごしております。医師会は国民の生命と健康を守ることと、医師の医療活動を守ることの2つを大きなスローガンとして挙げております。地域医療の推進と発展を願いながら取り組んでいる学術団体です。医師会活動としましては、初期救急体制の構築や、行政には医療に関わる会議体が多くありますので、そこで意見を述べたり、母子保健、産業保健、学校保健などに携わり、ワクチン接種、在宅に代表されるような多職種連携の仕事、そして看護学校や看護教育などを行ったりしております。これらは、一人一人の医師の活動で全部できるわけはありませんので、様々な専門性を持つ多くの医師が医師会活動に参加し、分担連携することで、地域を面として支えております。医師の共通理解とスキルアップが大事で、医師会では各種の研修会、講習会を多く行っております。年に1回の富山県医学会は、医師だけではなく、医療に携わるすべての職種の人たちが集まり、発表の機会を設けております。今年は12月1日日曜日に行われますので、また新しい会館を見学がてらいらしていただければありがたいです。これが富山県医学会の様子です。ポスターセッションとオーラルセッションがありまして、シンポジウムなども行っております。これは旧会館、医療安全研修会の様子です。約300人ぎっしり入っているような研修会は最近では見なくなりました。最近はWebと併用のため、混んでいてもこのぐらいです。Webの方がはるかに多い人数に聞いていただける一方、遠方から来られる講師の先生に申し訳ないくらいに少ない人数しか会場に集まらないことが時々あり、少し悩みの種です。医師会では勤務医部会の講演会なども開催しており、以前から勤務医の働き方に注力して、講演等を行っております。今年の4月から医師の働き方改革が始まりました。過去には決して繰り返してはいけないような悲しい出来事がたくさんございました。富山県医師会では、医師の働き方改革に対し、県医師会の中に富山県医療勤務環境改善支援センターを設けており、常時社会保険労務士が常駐し、コンサルタント事業、医師会員や医療機関からの相談事業を受け付けています。この写真はレジデントナイトといって今年初めて行ったものですが、各病院の研修医の先生と研修医を指導する上級医の先生にお集まりいただきました。記念すべき第1回は、富山大学附属病院の救急科の土井先生に特別講演をしていただきました。救急に興味を持った若い先生も多い印象を受けました。また次年度も行いたいと思っておりますので、先生方もぜひご参加いただければと思います。医師会活動をいくつかご紹介いたします。災害医療、JMATは日本医師会災害医療チーム、ジャパンメディカルアソシエーションチームです。これは日本医師会が編成しまして被災地に派遣される医療チームです。主に避難所や救護所において医療や健康管理の側面から活動支援を行っ16

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