医学部50周年
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8.最後に記念講演会なる可能性がある。ということで、我々が行っている医学研究あるいは基礎研究は未来世代への贈り物なのです。私が目指しているのはベストセラーではありません。ここで言うベストセラーというのはNatureやScienceに論文が出たということなのですが、そういうことではなくて、10年後、20年後、もしかしたら次世代にも引用されるような論文、そういったロングセラーの論文を出すことができれば、人類の知的創造に貢献しますし、また福祉にも貢献できるというようなことであります。最後になりますが、私の講演を聞いてくださっている皆さんに私からプレゼントです。寝る前に、今問題として悩んでいること、解決したい課題、或いは研究上の問題、医療の問題を1分間だけインプットすると、アイドリング脳が勝手に解決策を見いだしてくれます。それはもしかしたら翌日ではないかもしれない、1ヶ月後かもしれないし、1年後かもしれません。これは非常に効果的です。実は私は長年この方法を使って研究のアイデアを結構出してきました。有効性はあります。ただ問題は、睡眠中に処理された情報は潜在意識下にあって、意識に上ってこないのです。脳内に答えはあるんですが。では一体どのように潜在意識から顕在意識に上らせるのかということになりますが、重要なのは「リラックス」です。先ほどお話ししたエメラルドグリーンの海もそうです。どのようなリラックス中に閃きやすいのか、課題が解決されやすいのか、いろんな人に聞いてみましたが、人によって随分違うんです。私はエメラルドグリーンの海だったり山の中の露天風呂ですが、ある人は混雑しているカフェ、ジョギング中、ある人は電車に乗っているとき、特にラッシュアワーでぼーっとしているとき、それからさっき聞いた話では、仕事場から車で帰るときによく閃くんだよという方もいました。そういった自分なりの閃きやすいリラックス方法を探って、ぜひ試してみてください。多分ここにいらっしゃる方はいろんな経験されている方なので、何か思い当たる節はあるんじゃないかと思います。ぜひ、ご活用ください。以上で私の講演を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。27

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