随 想した。3大学教職員間の合意形成は困難を極め、我々は新大学の運営・改革実現のため10年を超える混乱の時間を費やすこととなりました。私は2010年に学長選に立候補いたしましたが、その時の思いはただ一つ「自身が生きてきた医学部・病院を新富山大学の混乱の中で埋没させぬため、行動する」でした。幸い、時間の経過とともに旧3大学の利害やしがらみも薄れ、任期最終盤となった2018年には、新大学の最重要課題であった「教養教育体制の一元化」や「都市デザイン学部の新設」「大学院教員組織改組」などが次々に解決、実現の運びとなりました。〈医学部皆様へのメッセージ〉今学内では新たな改革・挑戦の動きが確実に定着、進展していることを感じます。実は、医学部・附属病院所属の教職員・学生の多くの皆さんは、医学・医療の現場で果たすべき役割・活動を日々重ねることで、大学全体に起きてきた変化を深刻に捉えることはなかったかもしれません。だからこそ、皆さんには全国で唯一無二と言える、富山医科薬科大学・富山大学の存在意義、歩んできた歴史の厳しさを再認識し、現状課題を直視し、これからの大学・医学部の発展を生み出し続けてくださることを期待しております。富山医科薬科大学・富山大学医学部関係各位の益々のご健勝ご活躍を祈るとともに、その歴史を支えてこられた皆様に心よりの敬意と感謝を捧げます。37
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