教育学部案内2023
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 令和4年4月、新たに富山大学教育学部共同教員養成課程が生まれました。前身の人間発達科学部は学校教員の養成を中心に据えながら、幼児教育やスポーツ、福祉、生活、環境、情報など様々な観点から、生涯にわたる学習を支援する教育人材を育成してきましたが、この富山大学教育学部は金沢大学人間社会学域学校教育学類と共同して、学校や幼稚園の教諭を養成する学部、つまり先生になるための学部です。富山大学の学生は、金沢大学が提供する科目や実習も履修しながら、4年間、幅広く専門的な知識やスキルを学び、3年次と4年次の教育実習だけでなく、1年次から学校インターンシップやふれあい体験等を通して、学校現場を体験していきます。 学部として重視したいのは、教えることに理想と情熱を持ち、実践的な知識・能力と広い視野を備えているだけでなく、何より、子どもを理解し、子どもと共に楽しみ、成長できる、そんな教員を育てることです。もちろん教師という職業は楽しいだけではありません。でも、子どもたちが学びに関心を持ち、目を輝かせてくれる瞬間があれば、そうした苦労も報われるものです。苦労があったとしても、子どもたちと過ごす時間を自分の仕事にしたい、子どもたちに学ぶことの意味と喜びを伝える先生になりたい。そんな気持ちを持った人は、ぜひ富山大学教育学部へ入学して下さい。熱意のある皆さんを待っています。 質問です。富山大学教育学部と金沢大学学校教育学類が、工学部や経済学類と異なっているところはどこでしょうか。答えは、カリキュラムが特定の職業に直結していることです。富山大学と金沢大学が運営する共同教員養成課程は「教員になるための課程」です。他の学部や学類では、入学後に具体的な自分の将来の職業を考え始めるのが普通なのですが、教員養成課程は入学前に将来像を決めていることが求められます。大学では医学部が似たような性質を持つ教育組織です。医学部は医師という職業のための知識や心構えを教授しています。同様に、共同教員養成課程では教員という職業に必要な知識や技術を学びます。卒業するときには身につけた技能を社会で使うための教員免許という資格が与えられます。言い方を変えれば、最初から教員になるつもりのない人には、共同教員養成課程はあまり役に立たない場所かもしれません。なぜなら免許は活用して初めて、資格の意味を持つからです。将来の自分には何が必要なのか、よく考えてみましょう。  共同教員養成課程を選ぶ前に、あなたが将来教壇に立っている姿を想像してみてください。また、教員の仕事があなたにとってどのくらい魅力的なのか問い直してください。「うん、やっぱり教員になりたい」と思った人は、ぜひ共同教員養成課程に入学してください。金沢大学もあなたの教員への情熱をサポートし、幅広い知識と経験を提供します。そして、みなさんは卒業後に子どもたちの未来をサポートしてください。徳橋 曜富山大学 教育学部長富山大学教育学部長からのメッセージ山本 卓金沢大学人間社会学域学校教育学類長からのメッセージ金沢大学 学校教育学類長 3

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