教育学部案内2023
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■観察実験アシスタント■心のサポーター■英語学習パートナー■地域教材研究(富山学)●令和3年度に行われた講義の内容 授業やゼミの空き時間を活用し、毎週1回程度通勤する「長期のインターンシップ(有給)」で、小学校・中学校理科の実験・観察の準備・片付け、予備実験、授業補助、理科室や理科準備室等の環境整備をするのがその仕事です。いずれも、小・中学校の理科の授業を行うための重要な仕事で、これらを経験することで、学生時代に理科の授業づくりについての現場感覚を磨いています。 観察実験アシスタントが理科の授業に必要な基本的な知識や技能を身に付けるために、6月と9月に富山県総合教育センターで行われるのが実技研修会です。6月は前期勤務開始の学生が、9月は後期勤務開始の学生がそれぞれ受講対象で、物理、化学、生物、地学の4分野に分かれて研修を受けます。 研修内容は、単眼(双眼実体)顕微鏡による微生物・鉱物の観察や水溶液のろ過および蒸発乾固といった小・中学校理科の指導に直結する内容、実験器具の洗浄方法や電気を使った実験の基本操作と安全指導、児童生徒への学習補助の仕方など多岐にわたります。これらの研修内容は、観察実験アシスタントとしての仕事のみならず、将来教職に就いたときにも大いに役立つものです。 本講義の目的は、富山県に関する歴史・自然・産業・文化など富山県に特色ある内容を取り上げ、地域に対する理解を深めることを通して、(1)教員としての情熱・希望・使命感を高めるとともに(2)教材開発などの実践的指導力の向上を図ることにあります。この講義においては、富山県教育委員会から派遣された各教育事務所等の指導主事の方を講師として、15回の講義の内12回分を担当していただいています。 学部授業「臨床心理実習」として実施します。県教育委員会、市町村教育委員会及び富山大学教育学部の連携・協力のもと、心理学系の3・4年及び大学院生を県内の小・中学校(主に中学校)に派遣し、休憩時間や放課後等に行う相談活動の補助を同一校において継続して行います。相談活動を一層充実させ、個に応じたきめ細かな支援を推進するとともに、教員志望の学生等の資質能力の向上を図ります。 英語を得意とする大学生を小学校に派遣し、英語学習パートナーとして外国語活動・外国語科の指導補助に取り組むことにより、児童の英語でのコミュニケーションへの意欲の向上を図りながら、指導を一層充実させるとともに、教員志望の大学生の資質・能力等の向上を図ります。観察実験アシスタントに参加して受講学生の感想 観察実験アシスタントでは、主に理科の実験の準備や後片付け、理科室の整理整頓などを行います。 理科の実験では、配属校の先生とコミュニケーションをとりながら実験器具を準備したり、子どもたちの活動を見守ったりしました。この活動が初めてということもあり、最初は戸惑うことばかりでしたが、次第に慣れてくると、自ら必要な実験器具を考えて準備することや、子どもに対して必要な支援や声掛けをすることができるようになりました。そして、自己の理科の専門知識を深めるとともに、学習内容に対して子どもと共に考える楽しさを実感することができました。 他にも、実際の教育現場に携わることで、最新の教育事情に触れることができ、さらに、先生方の授業から学ぶことができました。 休み時間では、子どもたちとコミュニケーションを図ることで、理科の授業以外での子どもの姿を発見することができ、子どもと関わることの楽しさや教員になりたいという気持ちを改めて実感することができました。 観察実験アシスタントの活動を通して、理科の専門的知識を深めるだけでなく、先生方や子どもたちから多くのことを学び吸収することができました。この貴重な経験を生かして、日々の大学生活や教育実習、将来の教員生活に活かしていきたいと考えています。(人間発達科学部発達教育学科学校教育コース4年 加茂野真唯) この講義を通して地域教材を学ぶ中で得られたものは私たち大学生だけではなく子どもにとっても、地域教材を有効に使えることが多いのではないかということです。例えば、数学の文章問題を作るときに問題文中にその土地の名前や標高といったものを取り入れることをすれば子どもは自然と自分の住む地域のことを知ることができ、興味がなければ知らないような地域の情報でも身近に感じることができるのではないかと考えます。このように少しずつでも自分の地域に関心が持てるようなことを授業に取り入れていくことで子どもたちの様々なものを知る機会の選択を広げられるのではないかと考えます。また、地域教材を学ぶことで正しい調査方法、学習方法を得ることができます。さらにその地域教材で地域の経済的な動向などをつかむことができたら、もしその土地で仕事に就いたときに利益を増やせるような戦略方法を考えることに役立つと考えます。このように「富山学」での学びは将来的に活用されることが多いのではないかと考えます。(「富山学」最終レポートから)第1回  「富山学」とは何か第2回  地域教材研究とは何か第3回  富山の体育・スポーツ  第4回  ものづくりから学ぶ  第5回  海外に住む富山の子供 富山に住む海外の子供第6回  富山の植生と校庭の植物について  第7回  英語で伝える富山のよさ  第8回  富山と発電 ~脱炭素社会に向けて~  第9回  とやまのことば ~方言と敬語~  第10回 富山ってどんなところ? ~ゆるキャラと学ぼう!~ 第11回 とやまの食文化(日常食・郷土料理・行事食) 第12回 くらしたい国、富山 -その魅力を探る- 第13回 郷土の先人 夢・志・挑戦 第14回 富山の美術館 第15回 「富山学」まとめ豊かな人材を育てるために7

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