医学部案内2022
8/32

初年次教育医学科長 岸 裕幸65年 6年医学科カリキュラム概要基礎医学教育臨床医学教育社会医学教育研究教育1年 2年 3年 4年 本学の医学教育の特徴は,入学から卒業まで一貫性をもって医学を学修する6年一貫教育と,総合大学の強みを生かした多職種連携教育です(前ページ参照)。医学部のある杉谷キャンパスでは医学科のほかに薬学部,医学部看護学科の学生が一緒に学んでおり,1年次前期の「医療学入門」では,医学科・看護学科・薬学部の学生が医療を取り巻く諸問題についてグループワークを行い,一緒に考える教育が実施されています。現代の医療では医師,薬剤師,看護師などの多職種による連携が求められており,1年次よりその素養を養います。1年次後期の「医学概論」では,医学科の様々な講座の教授より,医学を学ぶ上での個人的な経験を交えながら,最新の医学をオムニバス形式で話してもらい,医学について幅広く学修するとともに,自らの医師としてのキャリア形成を考えます。医学の専門教育は,基礎医学教育,臨床医学教育,社会医学教育の3つに分類されます。基礎医学教育は,1年次後期から始まります。基礎医学教育では,人体の正常な構造と機能,疾病の原因や生体防御の仕組み,異常な構造と機能について学修します。具体的には,解剖学,組織学,生理学,分子生物学,微生物学,免疫学,薬理学,病理学,行動科学,放射線基礎医学などを,講義と実習の形で学修します。また,基礎医学の統合教育を実施しており,基礎医学の各分野における相互「イタイイタイ病資料館見学」(医療学入門)の関係性や臨床医学との関係性についても理解が深まるようにしています。臨床医学教育は,3年次前期から始まります。臨床医学教育では,各種疾病の「診断」と「治療」を学修します。臨床医学教育における本学の特徴は,基礎医学と臨床医学の教員が連携・協働した統合型カリキュラムによって,疾病・臓器別に病態,診断,治療を学修することです。たとえば,糖尿病などの「内分泌疾患」の講義では,病理学の教員が内分泌疾患の病態について概説し,次に内科学と小児科学の教員が,成人と小児の内分泌疾患の診断と治療について概説します。そして,外科学の教員が内分泌疾患の外科的手術を概説することで,内分泌疾患を統合して学修します。本学ではこのように講座の垣根を越えた「疾病中心」の教育を行っているのが特徴であり,臨床医学を統合して修得できます。社会医学教育は,3年次後期から始まります。臨床医学6年一貫教育により,高度な知識と技術をもつ人間性豊かな医師や医学者を養成します臨床医学教育(3年次前期~)社会医学教育(3年次後期~)富山大学医学部初年次教育(1年次前期~)基礎医学教育(1年次後期~)医学科カリキュラムの特徴

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る