富山大学医学部案内2023
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富山でいっしょに学びましょう富山大学附属病院第一内科(リウマチ・膠原病)ER兼任診療助手木戸 敏喜(2013年卒業)「医学部案内」を通じて皆さんとお会いできうれしいです。私は富山県立高岡高校を卒業し,富山大学医学部で学びました。卒業後は内科や救急の研鑽を積み,現在はリウマチ専門医として診療にあたる一方,ERで救急診療にも従事しています。先輩方からの教えを後輩たちに返せるようにと富山大学大学院に入学し医療者教育学の勉強を始めました。中学時代に剣道を始めて,大学でも稽古を続けました。大学入試で剣道経験者の先生が面接してくださり,緊張しながら剣道トークをした思い出があります。なぜそこまで緊張したかというと,私の受験は背水の陣だったからです。私が受けた頃の後期試験の倍率はオバケのようでした。幸い,試験科目との相性がよかったこともあり富山大学に入学することが出来ました。大学生活では部活の先輩方がとてもよく面倒を見てくださり,試験対策から生活上の買い物などの支援も手厚いうえ,遊びにもよく誘っていただきました。大会の後,OB・OGの先生方と熱のこもった剣道談義ができることも楽しかったです。学生時代には,熱心な友人と医療に関する勉強会も企画しました。地域の病院にでかけて行き,医療ニーズや将来の課題を探るワークショップを通じて医療者の先輩方と交流する「地域医療を考える合宿」という企画を2年ほど行いました。当時交流した病院の先生方には私自身の初期研修を含め現在の診療でも,大変お世話になっております。学士編入(大学を出てから医学部に編入する)の友人,国境なき医師団を目指していた友人とフランス語の勉強会や英語の症例集を読み解く勉強会などもやりました。個性豊かで,様々なバックグラウンドの学友がいました。大学病院でともに診療に従事している人もいれば,海外で研究者として活躍している人もいます。私も最近はオンラインで世界中の研究者や医療者と勉強しています。グローバルな目線で,ローカルに働ける医療者を目指し日々自己研鑽に努めています。富山のおいしい幸をいただき,人間関係に恵まれながら大学を卒業し,医療者として社会に関わりながら人生経験を積んでいくと,私は人とのつながりのなかで成長していることを実感します。富山大学での出会い,富山県での診療を通じて,みなさんも一緒に学んでいかれることを楽しみにしています。私が富山大学(当時は合併前で富山医科薬科大学の名称でした)に入学したのは,もうかれこれ30年前になります。埼玉県出身の私にとってはじめての一人暮らしでしたが,富山での学生生活は楽しくてしかたなかったことを覚えています。学生時代は講義,実習,試験の多忙さはありましたが,クラブ活動も盛んで友人らと気ままに時を過ごし,自由な校風も私にとって居心地がよかったのだと思います。大学教員となった今では講義や実習を通じての教育以外にも,学年をまたいだ縦割りグループも担当していますが,当時と変わらず現在の富山大学医学部の学生さんは学びに遊びに活き活きとしています。私は卒後,母校富山大学の泌尿器科に入局しましたが,入局当時は開放手術から腹腔鏡手術への標準化が試行錯誤されている時代のさなかでした。今やロボット手術の時代となり,富山大学附属病院も2016年にロボット(ダ・ヴィンチ)を導入しました。私が医師になりたての頃には想像すらできなかった技術です。そんな私もロボット術者となり,現在では技術指導する立場となりました。しかし言うまでもなく当たり前のことですが,ロボット手術はひとりでは何も出来ず,多くの医療スタッフとともに協力しあわなければなりません。互いを尊重し,チームとして連携しなければロボット手術は成り立たないのです。厚生労働省も医療スタッフの協同,連携によるチーム医療を推進していますが,実は富山大学ではこのチーム医療を担うために必要なコミュニケーション能力を学生時代に知らず知らずのうちに育めているのではないかと私は思っています。富山大学は医学部医学科,看護学科,薬学部の医療系学部が同じ杉谷キャンパス内にあるので,クラブ活動や学祭などをはじめとした活動やイベントは杉谷キャンパス共同であり,医療系学部の学生同士が学業以外でも深く交流し活躍できる場が数多くあります。学生時代からチーム医療の礎となる医療系他学部生との交流を多く経験できることが,医療人としての成長を育む富山大学医学部の魅力のひとつではないかと思います。チーム医療の基盤が学生時代から自然と培われるのですから,現代医療の急速な進歩に直面しても,そしていかなる医療機関に身をおいたとしても,富山大学医学部卒の医師ならばチーム医療で力を発揮し活躍できるのは言うまでもないと思います。ぜひ我々とともに富山大学で学び,そして未来の医療を支える医師を目指しましょう!チーム医療の礎は富山大学杉谷キャンパスにあり富山大学附属病院泌尿器科 診療准教授渡部 明彦(1997年卒業)医学科先輩からのメッセージ24

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