第6回富山大学環境塾を五福キャンパスで開催

「第6回富山大学環境塾―地震災害と防災・減災について考える―」を2012年12月11日、五福キャンパスにおいて開催しました。遠藤学長の開会挨拶の後、東日本大震災で被災した東北大学の大井秀一 環境保全センター長による基調講演を行いました。
基調講演では大井氏から震災による東北大学の被害状況と震災後の対応及び、地震対策の見直しと今後の対応に関する報告と説明が行われ、被災当時の実際の写真を示しながら自らの体験を踏まえて建物の対策に加え、棚や実験器具、毒物・劇物などの薬品保管庫及びガスボンベ等の転倒防止対策をどうすべきか、また、今回の震災で見えてきた従来の地震対策の反省点などについて話し、「地震が起きない地域はない。不安な事柄に対しては、現在より良い対策と備えをしっかりすることだ。この機会を地震対策について考えるきっかけとしてほしい。」と呼びかけました。
引き続き開催されたパネルディスカッションでは、富山県で想定される地震と、起こった場合の被害状況、そして大学としての震災対策と備えについての意見交換が行われ、芸術文化学部の秦教授が同じ北陸で起こった能登半島地震を例に建物の被害について現地調査をもとに解説し、大学院理工学研究部の竹内教授は地質学的な観点から、富山大学の3キャンパスの下を断層が走っていることや、直下型の大地震がおきる可能性と被害について指摘しました。
また、施設企画部の小松部長は富山大学の耐震性の現状について説明しました。
いつ起こるともしれない震災に対し、富山大学として組織的に防災・減災対策に取り組んで行くことが喫緊の課題と言えます。

大井氏の話に熱心に聞き入る参加者
大井氏の話に熱心に聞き入る参加者
パネルディスカッションの様子。左から小松部長、竹内教授、大井氏、秦教授、司会の野﨑環境安全衛生監理室副室長
パネルディスカッションの様子。
左から小松部長、竹内教授、大井氏、秦教授、司会の野﨑環境安全衛生監理室副室長