COC＋キックオフシンポジウムを開催

　2015年12月4日に、五福キャンパス黒田講堂において、地（知）の拠点大学による地方創生推進事業（ＣＯＣ＋）キックオフシンポジウムを開催しました。堂故茂文部科学省大臣政務官のほか、県内高等教育機関、地方公共団体、経済界等の関係者約320人が参加し、知の拠点として、地方創生を目指す取組が本格的に始動いたしました。
　富山大学ＣＯＣ＋事業は、富山県全体を事業協働地域として、富山県及び県内全ての市町村や主要な企業、金融機関、地域メディア等と協働し、地元就職率10％向上を数値目標に掲げ、地方創生に結びつく「未来の地域リーダー」を育成することを通じて、本学が中心となって、地（知）の拠点として地域に貢献することを目指しています。
　シンポジウムの開会にあたり、本学の遠藤学長から挨拶があり、「日本・富山県・将来の希望と幸せのために、今こそ一人ひとりの力が結びつかなければならない」、そして「皆様とともに、この事業を通じ、将来が明るく元気が出るような富山県・日本・世界を作り上げていきたい」との強い決意が述べられました。
　続いて、堂故茂文部科学省大臣政務官から挨拶があり、富山県全域を事業協働地域とした「ALL TOYAMA」で取り組む体制となっていることに触れた上で、「富山県内の産学官金言が一体となって、更に連携を強化し、それぞれの役割を担っていくことにより、取組の成果が確実なものとなる」ことや、「この富山大学ＣＯＣ＋事業を通じて、富山大学をはじめとした県内の高等教育機関で学び、地域全体で育てた学生が、県内に定着し富山の地方創生を牽引していく人材となっていく」ことへの期待が述べられました。
　シンポジウムでは、本学の鈴木理事（地域貢献担当）・副学長による富山大学ＣＯＣ＋事業概要説明、地域課題解決に向けた富山大学及びＣＯＣ＋参加校の取組事例紹介のほか、森雅志富山市長、髙木繁雄富山県商工会議所連合会会長、大谷渡富山県機電工業会会長、中島恭一富山国際大学学長、松本三千人富山県立大学副学長及び遠藤富山大学長をパネラーとして、「富山全域の連携が生み出す地方創生」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。「人を動かす要素は『楽しい、おいしい、おしゃれ』である」「産業観光図鑑を使って富山県内の魅力的な企業をもっと学生に紹介していきたい」など、富山全域の連携による地方創生について活発な意見交換が行われました。
　さらに、シンポジウムの中で、富山大学を含む7つの県内高等教育機関と、事業協働機関である富山市、魚津市、氷見市、富山県商工会議所連合会、富山機電工業会との間で、それぞれＣＯＣ＋事業推進のための協定を締結いたしました。なお、同様の協定は、富山県とは本シンポジウムに先立ち締結済であり、石井知事からの、「本事業の取組が富山県の活性化に大きく資するものであり大いに期待する」とのメッセージが紹介されました。また、他の県内12市町村との間でも順次、協定を締結していく予定です。
　このほか当日は、シンポジウムに先立ち、堂故文部科学省大臣政務官と富山大学の遠藤学長及び各理事らとの懇談が行われ、富山大学の大学改革や特色ある教育研究の取組等について、幅広く意見交換を行いました。また、富山大学ＣＯＣ＋事業を推進する拠点となる「地域連携戦略室」の看板の掲揚を行った後、関係者及び報道陣へのお披露目を行いました。同室は、知の拠点を目指す富山大学が地域に貢献していくためのシンクタンクとして、また、地域連携の総合窓口として、大きな役割を果たしていく予定です。