ノーベル化学賞受賞者 田中耕一特任教授による特別授業(講義)を開催

 11月14日、2002年ノーベル化学賞受賞者の田中耕一氏(株式会社島津製作所シニアフェロー、富山市出身)による特別授業を、杉谷キャンパス医薬イノベーションセンター・日医工オーディトリアムにおいて開催し、本学学生・教職員、県内企業関係者など200人以上が参加しました。
 田中氏が本年4月から本学及び富山県立大学の特任教授に就任したことを受け、本学では、5月に特別講演会を開催しました。今回の特別授業は、先の講演会での学生らの関心や反応を踏まえた上で、医薬系を中心とした学生を対象として、初めて開催したものです。
 午前の講義では、田中氏が登壇し、薬理・生理等への具体的な応用について学生自らの発想を促すため、質量分析の基礎を中心に解説を行いました。また、午後からは県立大学へ会場を移し、質量分析装置を実際に用いた少人数単位での実習を行いました。
 田中氏は講義の中で、「質量分析の応用範囲は、自然科学のほぼ全ての範囲にわたっており、今後もできることはまだまだある」、「私自身、失敗を繰り返してここまで来た。たとえ失敗をしても、改めて頭の中で解釈し直すことが重要」などと語り、参加者は熱心にメモを取りつつ、真剣な表情で聴き入っていました。今回の特別授業は、全ての参加者にとって、今後の勉学や研究等の励みとなる貴重な機会となりました。