平成24年 年頭挨拶

あけましておめでとうございます。
皆様それぞれの思いや希望を胸に、2012年の新春を迎えられたことと存じます。現在我々を取り巻く社会・経済環境は極めて厳しい状況にあります。その変化は世界規模のものではありますが、3・11後の対応に苦悩する我が国では特段に厳しいものとなっています。このような時代だからこそ、我々日本人は、その優れた能力と精神性を発揮し、復興と発展の歴史創出に向け取り組みを続けることが求められています。

私は昨年4月学長に就任し、理事をはじめとする教職員の皆様に支えていただいた9ヶ月を過ごし、皆様への感謝と富山大学発展に向けた挑戦の気持ちで新しい年を迎えました。昨年末、実家のある福島市で中学校卒業50周年の同窓会に参加する機会がありました。福島市は今も放射線量が高めで、多くの子どもたちが地元を離れているなど、その爪痕はなお大きなものがあります。一見普段通りに明るく振る舞う同級生が、時間が経ち酒量も増すにつれ、時に涙を浮かべながら「現状の不満や将来の不安は心の中に押し込め、とにかく前を向いて生きる」との思いを口にするようになりました。切なさで胸がしめつけられるとともに、人生とは何かを改めて心に刻みました。

富山大学も多くの課題を抱えつつ2012年を乗り切っていかねばなりません。大学として果すべき最大の役割は、若者を育成し、優れた人材を社会に輩出することであります。 大学はそのための教育・研鑽の場であり、我々教職員は彼らが魅力と夢を感じることのできる実績・成果を蓄積・提供し、世に発信していくことが責務であります。
昨年末、本学の中期目標・中期計画達成に向け、「可視化・連携・行動」を3つのキーワードとする「富山大学機能強化プラン:CHALLENGE 2014」を作成しました。プラン実践のためには、教職員皆様の個々の力と、それを集合する組織の力が必要です。大学執行部・各部局執行部皆様の努力は勿論ですが、それ以上に現場教職員皆さんの大学発展を思考する意識と、積極的な行動が強く求められます。課題解決のためには、十分な現状分析と大いなる議論を行い、困難を避けるのではなく、慎重かつ大胆な姿勢で挑戦を続けてまいります。
富山大学がこれまで培ってきた伝統・実績・特色を守りつつ、厳しい社会環境や大学間競争を勝ち抜き、真の総合大学としての発展を実現するための苦労と喜びを皆様と分かちあえる年になることを心より願っております。どうぞよろしくお願いいたします。

最後に、改めて皆様の、ご健勝ご多幸ご発展を願い、2012年新春のご挨拶といたします。

平成24年1月4日
富山大学長 遠藤 俊郎