平成25年度10月期 入学式 式辞

式辞

 本日、平成25年度10月期入学式において、富山大学は修士課程14名、博士前期課程5名、博士後期課程2名、博士課程14名、計35名の大学院生を新しく迎えました。内22名は海外からの入学生であります。皆さん、大学院へのご進学誠におめでとうございます。富山大学教職員一同、皆さんのこれからの研鑽、発展を期待し、心よりの歓迎とお祝いを申し上げます。

 皆さんがこれまで生きてきた時代は、科学・技術の目覚ましい進歩があり、世界の社会・経済体制は急激に変貌するとともに、人々の日々の生き方や価値観も大きく変化してきました。世界の国々や企業は、活動・活躍の場を地球規模で考えながら、それぞれの独自性と優位性を創出・拡大することを競っています。一方で、溢れる豊かさや便利さの陰に、様々な課題や危険が避けられない現実となっています。大学を含む教育界も例外ではなく、学問研究や人間力の育成をじっくりと行っていくには、いささか慌ただしすぎる時代となっています。今皆さんは、現状への一抹の不安は感じつつも、それぞれの描く未来、夢にむけた大きな期待に、胸を膨らませておられることでしょう。このように変化する時代だからこそ、皆さんには分野を問わず、より高いレベルでの文化的・科学的思考や技量、人間力をもち、新しい価値観で歴史を創造するプロフェッショナルとして大きく飛躍していただけることを、世界は強く求めています。

 皆さんは、将来ノーベル賞の受賞や世界のトップリーダーとなる可能性も秘めた方々です。富山大学大学院において、プロフェッショナルとしてのスタートを切る皆さんに、心がけていただきたいことを2つ述べます。
 第一は、基礎的な学力に裏打ちされた専門知識・技量を身につけるとともに、常にあなた自身の独自の考えを大切に育み、具体的な形に結実するための努力を重ねてください。「真似をしない」精神を大切にして下さい。
 もう一点は、人として優しさを持ち、人との交わりを大切にして欲しいということです。プロフェッショナルは、先鋭化、深化した専門性を資質とする故に、自身の仕事や専門領域のみの殻に閉じこもりがちとなります。一人ができることには限りがあります。「社会に貢献し、人を幸せにする」ことを目標とし、豊かな人間性と総合力を持つ研究者、社会人として成長してください。

 日本の国立大学は、世界の中でも独自の伝統と特色を有し、優れた実績・歴史をつみ重ねてきました。その中でも富山大学は、2005年に3大学が統合し誕生した、8学部・研究所・附属病院をもつ新しい大型の総合大学です。様々な専門知識を持った多くの教職員が、これからの皆さんの大学院課程での勉学・研究をお手伝いします。また本学のある富山県は、豊かな自然・食文化に恵まれ、自然災害も少なく、世界的な実績を持つ多様な企業も多数存在し、素晴らしい環境にあります。
 富山大学で学び、研鑽をつまれ、新しい人生に挑戦してください。世界へ発信できる成果を目標としてください。皆さんの活躍、発展を心より祈念し、式辞とさせて頂きます。
 本日は大学院への進学、誠におめでとうございます。

平成25年10月1日
富山大学長 遠藤 俊郎