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ノルウェー工業科学研究所(SINTEF)の研究員Calin D. Marioara博士が齋藤学長を表敬訪問

本学初の海外とのクロスアポイントメント制度で、ヨーロッパ最大級の研究機関であるノルウェー工業科学研究所(SINTEF)の研究員Calin D. Marioara博士を、富山大学先進アルミニウム国際研究センター(ARC・柴柳敏哉センター長)の外国人研究員として雇用しました。2023年12月18日に来学し、2024年1月10日に齋藤滋学長を表敬訪問しました。2024年3月31日まで滞在します。

Marioara博士の専門は、材料組織学、特に結晶構造に造詣が深く、SINTEFとしてノルウェーをはじめ、世界各国のアルミ企業、大学等の研究機関と共同研究を行っています。日本とは、2007年から本学の松田健二教授とアルミニウム合金の化合物解析に関する共同研究を行っており、その一環として富山県内企業と新合金(TOYAMA合金)の開発等を行ってきました。

ARCでは、昨年新規に導入された、走査透過型電子顕微鏡(STEM)(写真2)を駆使して、リサイクルしたアルミニウムの品質保証に欠かせない、強度に寄与するナノメートルオーダーの金属間化合物の解析に従事します。すでに試運転で高解像度の画像(写真3)の取得に成功しており、今後、リサイクルアルミ中の有害な元素の特定や、新しい化合物の発見が期待されます。

(写真1) 左:Calin D. Marioara博士、右:富山大学 齋藤滋学長

(写真2) ARCに新規導入されたSTEMの外観

(写真3) STEMの試運転で撮影されたSTEM像
(提供:本学・土屋大樹助教)