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富山大学でオリジナルの人工呼吸器を開発

掲載内容は当時のものです。

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、富山大学でオリジナルの緊急時人工呼吸器が開発されました。

芸術文化学部の林曉教授が、マサチューセッツ工科大学(MIT)が公開した簡易型人工呼吸器の情報をもとに富山大学で緊急用人工呼吸器の開発ができるのではないかと考え、工学系の研究者に制御プログラムの開発をお願いしたところ、工学部電気電子システム工学科の戸田英樹准教授が協力を申し出ました。戸田准教授はプログラムを独自開発し、3台の試作機を完成させました。5月に富山大学附属病院の呼吸器系の複数の専門家に評価をお願いし、良い評価を得ることができました。

その後、戸田准教授の開発したプログラムをさらに活かすための新たな装置が設計され、MITの装置とは全く構造の異なる、動作効率が良くコンパクトなオリジナルの試作機が完成しました。9月に富山大学附属病院関係者等に公開し、医療現場でも使用できるレベルのものとの評価を受けました。

この富山大学オリジナルの人工呼吸器は、小型で安価に製造できるため、今後企業との連携、認可を経由して、医療現場に普及することが期待されています。

富山大学オリジナルの人工呼吸器

人工呼吸器の説明をする林教授(左)と戸田准教授(右)