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本学附属病院と三晶MEC株式会社との共同開発による検査用容器が「中部経済産業局長賞」及び「特許庁長官奨励賞」を受賞

富山大学学術研究部医学系 平林健一教授と、富山大学附属病院 病理部 臨床検査技師長 田近洋介による研究グループならびに三晶MEC株式会社(富山県滑川市中新1029-1、代表取締役:一色 勝彦)は、富山大学研究推進機構学術研究・産学連携本部の共同研究制度を活用し、病理組織固定用ホルマリン容器(※)の無暴露化品の開発に成功しました。
この開発成果が高く評価され、経済産業省中部経済産業局が主催する「令和7年度中部地方発明表彰」において「中部経済産業局長賞」を、また「令和7年度全国発明表彰」において、「特許庁長官奨励賞」をそれぞれ受賞しました。

本開発では、従来の容器で課題とされていた液漏れやホルマリン曝露のリスク、取り扱い時の安全性、識別のしづらさなどを多面的に改善し、現場での安全性・操作性・実用性を高めた構造が高く評価されました。
この容器は、病理検体を安全かつ確実に固定・搬送できる設計となっており、特に医療従事者のホルマリン暴露リスクを低減する点が大きな特徴です。

今後は、さらなる改良や製品化・実装に向けて、医療現場への展開を進めてまいります。

(※)ホルマリンは病理検査等において検体固定に用いられるが、発がん性があることから安全な取り扱いが課題となっている。

参考リンク

病理組織固定用ホルマリン容器の無暴露化品を共同開発(2024年7月4日付けプレスリリース)