大学院課程:教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

大学院人文科学研究科 教育課程編成方針

人文科学研究科の学位授与方針を受けて、次のような方針で教育課程を編成しています。

  • 1年次には、「特論」で各専門分野の基本概念や方法論などを踏まえて深く学びながら、「特論演習」で、研究文献・史料などの高度の読解力や人間や社会を対象とする実験や調査の手法、資料の分析方法などを修得していきます。これと並行して異なる研究分野の教員の指導を受けることによって、専門性を深化させるとともに、学際性・総合性を備えた学修が可能になります。
  • 「課題研究」で自ら研究課題を設けて、自主的・自立的に研究を遂行しうる能力を養成し、2年次には、修士論文を作成します。他領域や他研究科の教員の指導も受けられます。
  • 所定の単位を修得し、修士論文を提出します。厳正な審査を経て、学位が授与されます。

大学院人間発達科学研究科 教育課程編成方針

人間発達科学研究科は、幅広い分野で指導的役割を果たしうる「広義の教育」人材の養成をめざして、発達教育専攻と発達環境専攻の二つの教育課程を組みます。発達教育専攻の教育課程には、「専門科目」、「専攻間連携科目」、「特別研究」の科目区分を置き、発達環境専攻の教育課程には、「基幹科目」、「専門科目」、「専攻間連携科目」、「特別研究」、「自由科目」の科目区分を置きます。

  • 「基幹科目」では、多世代にわたる人々に分かりやすく教育・指導するための、生涯学習の理念と教育方法に関する専門的能力を修得させます。
  • 「専門科目」では、発達教育専攻においては、乳幼児期から高齢期に至るまでの人間の発達上の諸課題(特別支援教育の対象範囲を含む)について、心理、教育、保育、福祉の視点から人間発達の支援・促進に関する専門的能力を修得させ、発達環境専攻においては、スポーツ、健康、生活、自然、社会、コミュニケーションの観点から、「広義の教育」の一翼を担う「人間発達の環境条件の改善・充実」に関する専門的能力を修得させます。
  • 「専攻間連携科目」では、教育の理念と方法、生涯にわたる人間発達の心理的側面の支援、身体的な発達のあり方、持続社会形成に必要なコミュニケーションに関して、両専攻にまたがる学際的な能力を修得させます。
  • 「特別研究」では、研究主題について課題を設定し、指導教員から研究方法を学びつつ文献検索、調査、実験等によりデータを収集し、それらの結果を分析・考察する能力を体系的に修得させると同時に、研究成果を発表するプレゼンテーション能力を修得させ、修士論文を作成します。
  • 「自由科目」では、「基幹科目」、「専門科目」、「専攻間連携科目」、「特別研究」により修得した専門的能力をさらに深化させ、あるいは、広がりをもたせます。

大学院経済学研究科地域・経済政策専攻 教育課程編成方針

本専攻では、学位授与方針に基づき下記の方針で教育課程を編成しています。

  • 「演習」で指導教員の個別指導の下に、研究課題を研究する為に必要な文献検索やフィールドワークの手法などを修得し、専門的な研究能力を養成します。
  • 「特殊研究」で研究課題に即した科目を選択し、経済学、社会学、法学に関する基礎的な知識とともに学際的な専門知識と研究能力を修得します。
  • 指導教員の個別指導の下に、研究成果を修士論文として纏めます。
  • 所定の単位を修得し、修士論文を提出します。学位授与方針に基づいた厳正な審査を経て、修士(経済学)の学位が授与されます。

大学院経済学研究科企業経営専攻 教育課程編成方針

本専攻では、学位授与方針に基づき下記の方針で教育課程を編成しています。

  • 「演習」で指導教員の個別指導の下に、研究課題を研究する為に必要な文献検索やフィールドワークの手法などを修得し、専門的な研究能力を養成します。
  • 「特殊研究」で研究課題に即した科目を選択し、経営学、会計学、商学、法学に関する基礎的な知識とともに学際的な専門知識と研究能力を修得します。
  • 指導教員の個別指導の下に、研究成果を修士論文として纏めます。
  • 所定の単位を修得し、修士論文を提出します。学位授与方針に基づいた厳正な審査を経て、修士(経営学)の学位が授与されます。

大学院芸術文化学研究科 教育課程編成方針

本研究科では、 学位授与方針を受けて、芸術文化学における多様な表現、芸術の普遍的な価値などの基本的視野を育成する共通科目と次の四つの専門科目群を開設します。

  • 平面造形・立体造形・メディアアート制作などの多様な芸術表現に関する科目から成る「造形表現」
  • 工芸の持つ素材・用途・美的感性・造形感覚・加工技術・様式・独自性などに関する科目から成る「工芸」
  • 多様なデザイン表現力や生活環境としてのデザイン・建築・まちづくりなどの企画・立案・調整に関する科目から成る「建築・デザイン」
  • 芸術の普遍的価値観や伝統文化を起点とした芸術文化理論に関する科目から成る「芸術文化論」

大学院生命融合科学教育部 教育課程編成方針

生命融合科学教育部では、学位授与方針に基づき、以下の教育課程を編成しています。

  • 自立した研究者として生命科学分野での深い専門性とともに学際的な興味を持ち活躍できる能力を修得するための教育課程
  • 課題の設定や解決に際し社会との関わりや倫理観をもって総合的且つ創造的に処理できる能力を修得するための教育課程
  • 豊かな人間性を身につけた指導者として社会をリードできる能力を修得するための教育課程

大学院医学薬学教育部(医学系) 教育課程編成方針

修士課程

医学・医療に関する幅広い知識が体系的、集中的に身につく教育課程を編成しています。

博士課程

  • 各臓器の障害や疾病の原因解明及び治療、予防に関する知識、開発能力が身につく教育課程を編成しています。
  • トランスレーショナルリサーチへの展開を行える教育課程を編成しています。
  • 西洋医学及び東洋医学の知識とそれを活用した研究を行う能力が身につく教育課程を編成しています。

大学院医学薬学教育部 看護学専攻 教育課程編成方針

博士前期課程

  • 看護学専門領域における研究や学際的な動向について多角的に情報を収集し、看護学の学問としての体系化に寄与する研究課題を設定し、研究論文作成・公表に必要な基本的研究方法を体系的に修得する教育課程を編成しています。
  • より質の高い看護実践・教育を導く看護理論の構築に関連する研究課題を設定し、研究論文作成・公表に必要な基本的研究方法を体系的に修得する教育課程を編成しています。
  • 看護の対象すなわち個人・家族・集団及び地域を包括的・全人的に理解し、学際的知見を総合的に取り入れ、国際的にも信頼・通用する確かな看護実践能力と、スタッフ指導力、さらに保健医療福祉に携わる専門職としてのマネジメント能力を体系的に修得する教育課程を編成しています。
  • ホリスティックな看護と伝統的なケアを含めた統合医療の考え方を看護教育に取り入れ、対象の自己回復力を引き出し、QOLを向上させるなど、高い倫理観のもと看護の根元を追究し続ける素養を修得する教育課程を編成しています。

博士後期課程

  • 看護学専門領域における研究や学際的な動向について多角的に情報収集し、普遍性の高い看護実践・教育を導く看護理論の構築に寄与するとともに、個及びコミュニティの尊厳を重視した全人的・包括的な看護の視点を踏まえた研究活動を自律して遂行・展開できる能力を修得する課程を編成します。
  • 全人的・包括的な看護の専門的な職業人として、国際的にも信頼され通用し、卓越した実践能力を研鑽し、看護専門領域の高度専門職業人を教育・指導・管理できる能力を体系的に修得する課程を編成します。

大学院医学薬学教育部(薬学領域) 教育課程編成方針

薬科学専攻

博士前期課程薬科学専攻においては、創薬科学等をはじめとする薬学関連領域の知識と技術を応用して活躍できる研究者・技術者の養成に重点をおいた教育を行い、分子設計創薬学、薬効解析学、予防保健薬学、和漢薬学及び臨床薬学の基礎項目を修得させます。
博士後期課程薬科学専攻においては、薬学の先端的分野や生命科学分野で研究者・技術者として自立的に活躍できる人材の養成に重点をおいた教育を行い、ゲノミクス、プロテオミクス、コンビナトリアルケミストリー、プロセスケミストリー、バイオスクリーニングなどの領域横断的な最先端創薬に関する知識と技術を修得させます。さらに、これからの薬学分野の多様化に対応できる能力を養成するために、ゲノム情報、遺伝子発現と細胞機能、生体分子の構造と相互作用、和漢医薬学の基礎科学、有機化合物の合成法から、化学物質の人体への影響、化学物質(医薬品)の代謝、和漢薬を含む医薬品の相互作用の解析等に至る知識や技術を修得させる教育課程を編成しています。

薬学専攻

博士課程薬学専攻では、臨床的課題あるいは疾患に関連する研究領域を中心とし、高度な専門的知識や優れた研究能力を有する薬剤師・研究者等の養成に重点をおいた教育を行います。すなわち、薬学領域の教育者や研究者、治験業務を指導できる人材、チーム医療の立場から高度な薬剤師業務を実践できる高度職業人、医薬連携の実践や健康医療科学の開拓などを担う高度な専門家など、社会的要請の高い多様な人材を養成するための教育課程を編成しています。
また、これからの薬学分野の多様化に対応できる能力を養成するために、ゲノム情報、遺伝子発現と細胞機能、生体分子の構造と相互作用、和漢医薬学の基礎科学、有機化合物の合成法から、化学物質の人体への影響、化学物質(医薬品)の代謝、和漢薬を含む医薬品の相互作用の解析等に至る知識や技術を修得させる教育課程も編成しています。
なお、学部教育だけでは研究能力を醸成させるのに不十分であるため、博士前期課程薬科学専攻で開講されている授業科目も修得させることとしています。

大学院理工学教育部修士課程(理学領域) 教育課程編成方針

  • 専門的知識を修得する授業
    専門分野につき、学部で修得した専門的な知識と技能をさらに発展させて、先端研究に携わるのに必要な授業を提供します。また、他分野の知識や技能を幅広く学ぶ機会を提供します。
  • コミュニケーション能力を修得する授業
    理学研究で得られた高度な知見を他者に伝える技術を学ぶ機会を提供します。
  • 修士論文を作成するための研究指導
    修得した専門的知識と技能を十分に活用して理学研究に取り組み、研究活動を通して創造力と責任感を養い、修士論文を作成できるよう指導します。

大学院理工学教育部修士課程(工学領域) 教育課程編成方針

富山大学大学院理工学教育部修士課程(工学領域)は、電気電子システム工学専攻、知能情報工学専攻、機械知能システム工学専攻、生命工学専攻、環境応用化学専攻、材料機能工学専攻の6専攻を置き、以下のような教育課程を編成しています。

  • 専門分野に関連した十分な範囲とより深い知識修得のために、体系的な関連を考慮した教育課程を編成しています。
  • 異分野への好奇心を満たし、より幅の広い知識修得のため、必要に応じて学問領域を超えた他専攻等の授業科目の履修ができる教育課程を編成しています。
  • 企業等の現場で求められる複合的な課題に対応するため、実践教育、学際融合教育にも配慮した教育課程を編成しています。
  • 博士課程への進学を希望している者に対しては、学際融合型の教育・研究を支援するために、他専攻・他教育部における講義等を選択できる教育課程を編成しています。
  • 高度専門職業人となる人材を育成するために、実践教育特別講義と企業におけるインターンシップを通じて、学生が実践的経験を積むことができる教育課程を編成しています。

大学院理工学教育部博士課程(理学) 教育課程編成方針

富山大学大学院理工学教育部博士課程(理学)では、学位授与方針に則り、数理・ヒューマンシステム科学専攻、ナノ新機能物質科学専攻、新エネルギー科学専攻、地球生命環境科学専攻の4専攻を置き、以下の教育課程を編成しています。

  • 高度に発展した現代数学を理解し、新たな真理を探究するとともに、自らの研究により得られた成果を専門分野の研究者との交流や学術雑誌への発表により広く世界に発信できる能力を修得します。
  • 理工学の学問的資質ならびに高度な技術力を身につけ、基礎理工学の各分野あるいは医薬学との境界領域において、新たな問題を発見し解決するための能力を修得します。
  • 素粒子から宇宙にいたる広大なスケールにおけるエネルギーの変換過程を理解し、新エネルギー源の開発や地球規模でのエネルギー問題に主導的に取り組める能力を修得します。
  • 地球規模の空間的および時間的な視野をもちながら、生物、環境、災害、エネルギー、資源などにおける種々の問題に取り組み、その解決のために貢献できる能力を修得します。

大学院理工学教育部博士課程(工学) 教育課程編成方針

富山大学大学院理工学教育部博士課程(工学)では、数理・ヒューマンシステム科学専攻、ナノ新機能物質科学専攻、新エネルギー科学専攻、地球生命環境科学専攻の4専攻を置き、学位授与方針を受けて、以下のような教育課程を編成しています。

  • 人間の生活を豊かにするための各種機械機器システムやそれを制御するコンピュータを始め、高度情報・通信システムの開発やその基礎となる計算科学の専門領域を学びます。
  • 理工学の学問的資質ならびに高度な技術力を修得し、基礎理工学の各分野あるいは医学薬学との境界領域において、新たな問題の発見および問題を解決するための能力を身につけます。あわせて、新規物質の創製、それら物質の構造、物性、機能に関する専門知識、技術を修得します。
  • 新しいエネルギー源の開発やエネルギーの有効利用、地球規模でのエネルギー問題に高い見地から主導的に取組める能力を身につけます。

大学院教職実践開発研究科 教育課程編成方針

大学院教職実践開発研究科の教育課程は、「共通科目」、「現場が求める教員の資質・能力に関する科目」、「実習科目」及び「省察科目」の4つの科目区分で構成します。

  • 「共通科目」では、主に今日的教育課題について学ぶことによって学校教育全体を俯瞰する力を養います。
  • 「現場が求める教員の資質・能力に関する科目」では、富山県において特に必要とされる教育の方法・指導技術に関する高い実践力を身に付けます。
  • 「実習科目」では、他の授業で学んだことを学校現場で再確認しつつ現場でしか分からないことを経験することによって、理論と実践の往還による実践力の涵養を確かなものにする。
  • 「省察科目」では、教職大学院での学びの集大成として、授業での学びや学校実習での体験を体系的に結び付け、自らの教育実践を省察するとともに、教育現場に還元できる提案を行うことを目指します。

教育課程編成方針(学部)

教育課程編成方針(学部)